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Re-posting No.016 英語・挫折の歴史(1)中学高校

Re-posting No.016 英語・挫折の歴史(1)中学高校

(昨年の3月27日投稿記事No.016を少し書き直したものです)

英語の学習は挫折の連続、今に続いている。英語の学習に限らないが、挫折の中にあるのは失望と苦しみだけではない。なぜうまくいかなかったのか、分析の面白さは希望に繋がり、希望は継続を産み出す肥料だ。大いに挫折を楽しんでもきた。挫折の、その瞬間は楽しめないまでも。
 
英語学習最初の挫折、中学に入る直前だった。母ユウ子がどこから聞いてきたか、英語の学習塾があるので、いってみたらどうだと言う。母ユウ子が勉強の話をするなんて珍しい。中学から英語の授業が始まるし、僕の洋画好きからの発想だったのかもしれない。だが勉強となると、まるで気乗りしなかった。

行ってみると同じ学年の子がかなりいた。団体の中に後から加わる居心地の悪さのなか、教室の後ろの方にひとり座った。学校の先生と雰囲気の違う女性教師が、単語カードを見せる。みんなで「ブッーク!キャッート!」みんなで歌を歌っている印象を受けた。

教師に指され、立ち上がった。小学校の音楽の時間のとき、独唱させられるのがいやで仕方がなかった。この時の状況はそれとほぼ同じだった。教師の手に椅子の絵、裏に「chair」とアルファベットが書かれている。「Repeat after me. Chair!」はっ、なんて言ったの?「口はこうして、はいもう一度」「チ、チアー?」一度どころか、4、5回は繰り返し発音させられたが、できなかった。こうして小中学校を通してのたった1日の通塾は終わる。

生来の音痴である。今でもカラオケは行かない。今現在、個人塾を営み生徒に「chairのch-は悔しかったときのチックショー!のチッ」と教えているのだから皮肉なものだ。人生は分からない。
 
中学に入っても、英語は嫌いだった。いやらしいかもだが、定期テストの点数は取れる。テスト範囲に出てくるスペルを覚えたりするだけだったから。文法事項に関して「オレ本当には理解してないよな」と感じていた。doとdoesの違いってなんだっけ?beってよくわかんないな。
 
高校になってからは悲惨なものだった。卓球に明け暮れ、授業は寝る時間だった。それなりにいい順位で入学したが、3年の時は470人中400番台、好きな科目などなかった。勉学では完全にドロップアウトの生徒だった。大学受験は当然失敗した。どこを受験したか、本当に覚えていない。英語の挫折、人生のつまずきだった。

・・・続く

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