水谷美紀

エッセイコンテスト入賞を機にファッションの世界からライター&コピーライターへ。雑誌→広…

水谷美紀

エッセイコンテスト入賞を機にファッションの世界からライター&コピーライターへ。雑誌→広告・PR。小さめの映画と街歩きが好き。シナリオセンター修了生。【連載】食にまつわるエッセイ「食べたら書きたくなって」(全国料理教室協会)/新作映画コラム「映画の中の子ども・家族」(エンライト)

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土用の丑の日/全国料理教室協会エッセイ『食べたら書きたくなって』(15)うなぎのしっぽを食べていた頃

毎年やってくる土用の丑の日。「うなぎの旬は本当は冬」「あんなものは平賀源内が仕掛けたプロモーション」などと悪態をつくくせに、結局しっかり食べている。 子どもの頃、母方の祖父が趣味で漁をしており、なかでもうなぎを獲るのが得意だった。そのため我が家にとってうなぎはしょっちゅう食卓に上る日常食で、その頻度は郷土料理であるすき焼きより高いくらいだった。それなのに当時のわたしはうなぎが苦手で、食べられなかったのだから情けない。 「うなぎは栄養のかたまりなんやから、少しくらい食べなさ

    • 東日本大震災から13年/全国料理教室協会エッセイ『食べたら書きたくなって』(5)気仙沼・唐桑の牡蠣

      2015年3月某日。生まれて初めて降り立った一ノ関駅には、雪が降っていました。 ちょうど東日本大震災で被害を受けた東北への復興支援も第一段階をそろそろ終え、瓦礫撤去などのボランティアツアーだけでなく、観光ツアーを復活させようという段階に入った頃でした。 そのタイミングで来たのが、観光誘致のモデルツアーを同行取材し、企業のCSR活動の一環という切り口でレポートするという仕事でした。行き先は気仙沼、陸前高田、大船渡。すべて津波による甚大な被害を受けた地域です。 その頃は現地

      • バレンタイン/全国料理教室協会エッセイ『食べたら書きたくなって』(8)チョコレートは仲直りの魔法

        チョコレートが大好きだ。 お菓子のなかで間違いなく一番好きである。昔『チョコレートからヘロインまで』という本がヒットしたが、わたしも若干チョコレートジャンキーなのかもしれない。目の前にチョコレートがあったら食べずにいられないし、高価なチョコレートだからといってチビチビ食べたりできない。仕事中のおやつの定番もチョコレートだ。 ⁡ どうしてこんなにチョコレートを好きになったのだろう。いや、きっかけはちゃんとわかっている。それはまぎれもなく父の……「せい」と書くべきか「おかげ」と書

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