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予後順調の意味は...(乳がん治療中の気づき)

2月4日は、ワールドキャンサーデー(世界中で人々ががんのために一緒にできることを考え、約束を取り交わし、そして行動を起こす日)

2022年12月19日に、noteで、私が乳がんと診断されてから手術までの気づきを書いたところ、本当に多くの友人に、温かい気遣いと励ましのメッセージをいただいた。また「私も検診を受けるね」という声も多くあった。
その一つ一つが私の元気の源になった。改めて、心から感謝を伝えたい。
自分の病気を周りに伝えるかどうかは、もちろん当人の自由な意思が尊重されるべきであるし、伝えたくなければ伝える必要はない。しかし、私は周りに伝えたことで、自分一人で考えすぎることなく、周りにサポートを求めやすくなったし、自分の病気を受け止める勇気にもつながった。

人生で起きた出来事から意味・意義を見出す(乳がんと診断されて気づいたこと)|岡田美紀子|note

「予後順調」の言葉の意味

手術後、友人や同僚から声をかけられる時に「予後順調ですか?」と聞かれることが多くなった。最初、この「予後順調」の意味が分からず、「手術後、というと手術したことが分かってしまうから、婉曲表現の隠語として、予後、というのだろうか」と勘違いしていた。
気になったので、調べてみたら、医学用語で『今後の病状についての医学的な見通し』のことだと知った。

医者視点と患者視点での「予後順調」

先日、手術から約1か月後、センチネルリンパ節生研の病理検査結果を聞きに行った。幸い、リンパ節転移はなかった。(早期発見で本当に良かった!)
この後の標準治療として、25-30回の放射線治療が続く。

手術をしてくれた乳腺外科の主治医の先生からは「予後、きわめて順調ですね」と言われた。

しかし、手術から診察までの1か月の間に気づいたことがあった。
外科手術をしたのだから当たり前なのだが、傷口だけではなく摘出した部分や周辺は、傷が回復するまでの間は、内出血、腫れ、痺れ、違和感が続く。これは主治医の視点からは「予後、きわめて順調」となるのだが、患者の視点だと「順調というのは痛みも何もない状態」だと思ってしまうため、途中で「これが順調なの?!」と不安になることもあった。
この不安を解消するためには、主治医の言う「予後」の内容を事前に詳しく聞いておくことが大切である。
私の場合、手術後、退院する時に、主治医の先生から「内出血、多少の腫れれは出ます。痛みや腫れが異常に大きくなったらすぐに連絡してください」と言われたので、「異常ではない=順調」なのだと理解して、手術後1か月を過ごした。振り返ると、もう少し詳しく聞いておけばよかった、と思った。

結果として、今の私の状況は「予後順調」である。
これからの放射線治療も、25-30回の通院になるが、さらなる「予後順調」に向けて、しっかりと治療していこう。

2023.2.6 追記
このnoteを書いてから、先輩のがんサバイバーの方から素敵な応援メッセージをもらったので追記しておきたい。
『元に戻ることではなく、がんを経験したその後の新しいステージをいい感じで迎えられたら、それがその人の順調なんですよね』

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