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Margo-物語と糸- #22 |いとへんuniverseの西陣絣を染める 2

いとへんuniverseがつくる西陣絣を染めるシリーズ、
今回ご紹介する糸は「chira chira(pink)」「chira chira(blue)」です。

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白地にチラチラと色が入る様子を毛糸で再現しています。布と同じでピンク×イエロー、ブルー×グレーの2種類をつくりました。

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はじめてのオリジナル布 

chira chiraは、いとへんuniverseが一番はじめに作ったオリジナル西陣絣です。当時まだスタジオはなくて、リーダーの個人工房でタテ糸を染め、西陣絣職人のいくちゃんがそれを組み替え、ずらし、再びリーダーがそのタテ糸を織機に設置して手織りしました。

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タテ糸は長いので、途中でカラーを変えました。前半はピンク×イエロー、後半はブルー×グレーの配色に。キャンディカラーと爽やかカラーの2種類ができあがりました。
そしてクラウドファンディングを達成し、同じchira chiraの紋様で職人さんが糸染めし、機械の織機で織っていただいて機械織りの「chira chira」も生まれました。

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西陣で使われている手織り機は「京織(きょうばた)」と呼ばれていて、着物や帯を織るためのものですから、一般的に降り幅は40cm程度。ただ、リーダーは京機には珍しい70cm幅の織機を持っており、ストールにするにせよ洋服に仕立てるにせよやはり広幅が都合いいね、ということでchirachiraの手織りは、この広幅で織ることになりました。

リーダーが所有する織機はぜんぶ廃業された職人さんのお下がりが回ってきたものなので、70cm幅の織機もいただきものだそう。おそらく特注品だろうということでした。
手織りの広幅のchira chiraは貴重品です。ほとんどがクラウドファンディングのリターン品になり、オーダーくださった支援者さんのお好みの色をヨコ糸にして織っています。

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試し織りの布でつくったワンピース
実はわたしたちメンバーも試作品として手織りのchirachiraを持っています。
それがこのワンピース。

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ある日工房にでかけるとリーダーが試し織りした布が床に放ってあるのを見つけました。「これでお洋服つくっていい?」と聞くと「テスト織りで布地が安定してないから製品にはできないのでお好きにどうぞ」との返事。
そこで、友人である布構成作家の丹羽裕美子さんに相談し、手織り布を切らず丸々使う方向で、ワンピースを仕立てていただきました。背中側と袖は手芸屋さんでインドシルクを買って使っています。

このワンピースは試作品としてスタジオに飾り、メンバーや手伝ってくれる大学生が実際にパーティなどで着用しています。

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私たち4人にとってはもはや懐かしい存在のchira chiraですが、6月に開催したスタジオクローズセールに来てくれたお客様のなかにこのワンピース目当てで来てくれたお嬢さんがいました。
とても嬉しかったですが、皆でさんざん着ているので、売り物にはできません。
「せっかくなので着るだけ着てみます?」と聞くととても喜んで試着して、写真も撮って楽しんでくれました。
すごく可愛くてよく似合っておられて、作ってよかったなあ……としみじみ。
どんどんアダルトになっていく我々より、これから綺麗になっていく若い女の子たちに着て欲しいなあ……という気持ちになってきてるのですが、レンタル事業でも始めるべきでしょうか。
今回スタジオをクローズしたので、制作した白須がワンピース管理係となりました。宝の持ち腐れにならないよう、考えないといけませんね。


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