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ダウン症次男はどんな自立をするのか?(勝手な親の思い)


写真はダウン症次男が赤ちゃんの時に連れて行ったバンコクのクレープ屋さんでお茶した時のもの。
〝Crepe & Co.〟すごく美味しくて大好きなお店だったのだが、いつの間にかなくなっていた・・もうどこにもないのかな。

こんなに可愛い赤ちゃんだった次男ももう11歳。
ダウン症の子供は成長がゆっくり。
どんなにゆるやかでも本人なりに成長する。
しかし、ゆっくりゆっくり成長するのに、年齢は待ってくれない。
あと7年で18歳!

長男は18歳で地方の大学に入学したため、2年前に実家を出た。
私は心配こそしたが、寂しくて泣くようなことはなかった。
長男なりに食生活も気候も違う土地で頑張っている。
それなりに苦労はしているようだ。
若いうちに炊事、洗濯、掃除の身の回りのことができるようになるだけで、とても強くなったように見える。
主婦にとっては当たり前のスキルでも、一通りできるようになるまで四苦八苦だっただろう。
18歳で家を出して本当に良かったと思っている。正直、私自身がとても気持ちが軽くなり、達成感のようなものを感じている。
長男が元気にやっていることが確認できれば寂しくはない。

同じように次男もいつかは自立して欲しい。
それがグループホームなのか、ヘルパーを付けての一人暮らしなのか、それ以外の可能性はあるのか、ないのか・・
今の日本ではほとんど聞いたことはないが、できればパートナーと一緒に穏やかに暮らせる環境があれば・・・
いつかイタリアの映画でダウン症の男女のカップルがグループホームで仲良く暮らしているのを見たことがある。

次男が無理なく過ごせる職場で日中は楽しんで働き、健全な大人として生きてゆける場所があれば・・・

今、そのために・・社会に出て自立をするために地域の小学校で揉まれて、少しずつゆっくりと成長している次男。

ダウン症次男の学習に関しては、本人の特性から、訓練を頑張ってできるものではない、と思っている。(やらされてやるような子ではない。)
ひらがなを読んだり書いたりは、その発達段階にならなければできるようにならないのでは?と思っている。
それが12歳なのか18歳なのかは誰にもわからない。

しかし、一般社会の中で「やっていいこと、ダメなこと」を空気を読むように学ぶことは、毎日毎日の積み重ね、一般社会という現場での実践でしか学ぶことはできない。

指を舐めれば、女子に「手ぇ、洗ってきて!」と容赦なく注意され、ふざけて先生のおっぱいを触ろうとすれば、「お巡りさん呼ぶで!」と言われ・・
これも分け隔てなく関わってくれている証拠だ。

インクルーシブ教育を実施している地域の小学校では、発達段階的にできないことを怒られることはない。
数字が書けないからといって、無理やり頑張らされることはないが、お友達の物を勝手に触ったりすると当然、強めに注意される。

音楽会や運動会などの行事は本人よりも周りの先生が頑張って、できるだけみんなと一緒に体験できるよう、様々な工夫がされる。
去年の音楽会では、私が「次男がウロチョロしてお友達の邪魔をしないなら、何でも良い」と先生に伝えたら、楽器をカホン(椅子のように座って叩く太鼓)にしてくれた。リズムはバラバラだったが、演奏の間中、その場で機嫌よく太鼓を叩いていた。

今年の音楽会は再来週だが、特に何も言っていなかったので、マラカスになった。
ノリノリで踊りながら前に出て来ないか?すごく心配だ。
次男・・無駄にリズム感はあるので。
一応、少し成長したのか、お隣のマラカスの子の動きを見て、鳴らすところは鳴らす、止まるところは止まっているらしい。

運動会や音楽会・・みんなと一緒に楽しめるよう、細やかな合理的配慮は親としてはものすごーく嬉しいし、本当にありがたいのだが、いつも何かいらんことせーへんか?と冷や汗ものだ。

これも次男の将来の自立のための糧になるのだから・・と自分に言い聞かせ、私は胃が痛くなるほどの思いで学校行事を迎える・・・。


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