木々を繁らせて女は進む。 どこにでも木を植えるので 女はよく捕えられる。 それでもかまわず本日も道の真ん中に木を植える。 「私の使命だから。」 求められたところへは木を植えず、 女は思うさま木を植える。 捕えられては木を植える。 女はだれのものでもない土地に 森すらつくった。 女は森をつくりたかった訳ではなく、木を植えたかっただけなので、 相変わらず道や畑にも木を植えた｡ 「多様性の時代だから、許されると思った。 つかまりたかった。」 捕えられた女
2022 年6月旅 6 ／2 午前中研修資料づくり。慣れない作業にあたり、めちゃくちゃ疲れる。 そうでなくてもここ最近疲れすぎている。半休のため、先輩に気を遣ってもらって13時ちょうどに仕事を終える。カーディガンを忘れて取りに戻る。帰りすがら、ローソンで昼食を物色。食欲はまったくなかったが力をつけねばと十勝豚丼を買ってしまう。 帰っておばあちゃんに今週10回目くらいの 「旅行に行くんだよ」 「どこに」 「開西」 ｢そうかい」。 むりやり豚丼を流し込む。こげ目がにがい。
もっと気持ちに幅をね。こう、もってさ。ならばこちらはどうだい？電子な方さ。え？目がちかちかするって？それでも時代は進んでゆくんだよ。迎合できない君が悪いさ。大切なのは順態とそれにともなう従順さだよ。見慣れない小さな機械を操作しながら男は言った。君がつくっているデータやグラフは何のためのものだい？私が問いかけると、男は統計をとりそれを図案化する。それにより視党による情報のインプット効率が64.8%上がる。それによって作業効率は45.6%アップしこのことによる情報の流動性が83.
わたしはものごとをもっと大切にすることができる。 もっと豊かにすることができる。 今日食べた屋食は素晴らしくて、 食後のコーヒーもおいしくて、店には赤ちゃんも犬も外国人もいる。 わたしは外がすごく寒いことを忘れる。 わたしは裏側をみない。 真っ当なことがらを選ぶ。 ただし、他人の答えの判定はしない。 流れるし、ときには滞るし、でも時は進む。 いつの世も、水が澄んでいればいいと思う。 縁が豊かであればいいと思う。 光が暖かで、風もそよげばいい、 人々は愛
わたしがスイートピーの良いところについて尋ねると、 あなたは裏切らないところだと言った。 雪の寒い日の過ごしかたについて聞いても、 裏切らないことがコツだと言った。 よくわからなかったが、わたしは安心して 石油ストーブを焚いた。お茶ものんだ。 かえりみちに視界にちらついた、あつまってくる 銀色の光について話した。 あなたはそれはよくあることだと言った。 わたしは今日安心して眠れると思った。
