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20-21シーズン第5節 新潟@京都 GAME2

『なぜ負けた』

結論から言うと、この一言に尽きる。GAME1では、苦しい状況の中、3Qで大きなギャップを作り出して最後まで逃げ切ることができた。小川HCや選手たちのコメントにも、3Qのディフェンスのおかげといったコメントが多いことからも、彼らのやりたいことが明確になりつつある気がする。

しかし、GAME2に関しては『なぜ負けた』。これに尽きる。
前半は2点ビハインドで折り返し、GAME1と同様に3Qでは残り8分から4分までの間、相手に得点を許さず、大きなランを作る場面も見られた。しかし、4Qにまさかの大失速。そして逆転負け。何が原因なのか…。いつも通り見ていこう。

①昨シーズンに逆戻り?
今シーズンは、外国籍の合流が間に合わない。そのことがプラスに働き、寺嶋、満田(現在は負傷中?)、細川のような日本人選手もオフェンスで計算できるというところを示したところであった。しかし、この試合はどうか。総得点 81点
外国籍 ライス 29点 外国籍 サイモン 34点
外国籍のみ 63点
約8割の得点を外国籍があげる得点分布。続くのが、松井の12点。その他、寺嶋・石谷・細川の3人が2点のみ。キャプテン永吉に至っては、まさかの0得点。せっかく得点を分散させることができるようになったと思った矢先の逆戻り。決して悪いことではない、優秀な外国籍を保持し、得点できるところで得点する。こんなに心強いことはない。しかし、外国籍の調子だけでゲームが決まってしまう。昨シーズンのマブンガ不調や欠場試合に勝ちきれなかったケースが多かったように、ライス、サイモンがいないとどうしようもない。みたいなことにならないよう、日本人選手がもっとオフェンスに参加する、積極的な姿勢を見せて欲しい。そういった、オフェンスプランをHCも組み立てる方向性もいかがか。

②ライスの球離れ?
大阪とアルバルクの試合でも書いたが、今期から多くのチームは外国籍のガードを獲得。京都もライスという新米の季節にもってこいの名前のプレイヤーを獲得した。3節の大阪戦から登録されて活躍していたライスのプレイは今までにない京都におもしろいアクセントを作り出してくれているのは間違いない。しかし、時としてボールの保持する時間が長いというのは問題になる。GAME2では、持ち過ぎ。というのが目についた。球離れが悪いと言うのは、やはりチームオフェンスを停滞させてしまう。彼のオフェンスがないと点が入らないというのも、今の京都の課題にあげられる。前述の外国籍だけで、約8割の得点を取ってしまっており、ライスは5本のアシストがついているが、サイモンのポストに落としただけもカウントされていることもありそうなので、実質は2-3本かなと思う。もっと全体のオフェンスバランスを考えると、アシスト本数が増えてもいいのではないかと思う。

③外国籍センターとのマッチアップ
ここがこの試合の1番の問題点。セントフォートが永吉とのマッチアップをカモにして、どんどん点を重ねていき、最終的には26点のチームトップスコアラー。ハーパーが謎の欠場で、永吉を外国籍とマッチアップさせるのは仕方ない部分もあるのもわかる。じゃあ、なぜ過去のゲームで使っていた2-3などでインサイドのケアをしなかったのか。と書いていて思ったが、最近ゾーンディフェンスやってないな。と気が付いた。NBAと違ってディフェンスの3秒が厳しくない日本バスケにおいて、インサイド対策においてゾーンは効果的ではないか。

④菅澤の見えない貢献度
ネガティブなことばかり書いてきたが、これはポジティブなこと。菅澤がとてもいい活躍をしてくれる。彼のキャラクターもあるかもしれない。でも、それがチームにとってプラスに働いているのは間違いない。小川HC、ホルムAC共に試合に集中しすぎる傾向にあり、選手達が自分の指示したことと違ったりすると、ネガティブな感情表現をする傾向にあると思う。しかし、どんな状況でもベンチから1番に立ち上がり、ポジティブな声をかけているのは菅澤である。選手入場時もそうであるが、若手の中に混じって、チームの和を作っているのは彼である。プレイヤーとしてはアンダーサイズで、永吉の休憩時間を稼ぐ役割であるが、オンコートよりオフコートの貢献が今の京都には欠かせない存在である。

⑤リバウンドをチームの方針としている
前回の記事でも書いたと思うが、小川HCの目指すバスケは、リバウンドディフェンスのチームである。オフェンスと違い、波のないディフェンスに重点を置く。非常に理に適った考えであるが、しかしリバウンド問題は急務である。公式のボックススコアによると
新潟 OR 15 DR 28 TR 43
京都 OR 8 DR 22 TR 30
オフェンスリバウンドでも7本差、トータルでも13本の差がついた結果。
確かにハーパーが欠場していて、外国籍の数的優位はあれど、もっと徹底してリバウンドに対する意識を持たないと、チームのやりたいことの遂行もできないことになる。意識づけ、ビッグマンがリバウンドを取る。その考えではなく、ウィングプレイヤーの飛び込みリバウンドなども再度方向性を見直すべきである。

⑥ローテーション?プレイヤーの組み合わせ?
現在の京都のロスターはこうである。
PG 寺嶋・會田(負傷中)・久保田・ライス・石谷
SG 大庭・松井・細川・内海(負傷中)
SG/SF 満田(負傷中)
PF 菅澤・ハーパー
C サイモン
C/PF 永吉
そして、ローテーション入りしてるであろう選手がこれである。
PG 寺嶋・ライス・石谷
SG 松井・細川
PF 菅澤・永吉
C   サイモン
ケガがなければ、ここに満田も入ってくるので、大体9人で回していると思う。久保田も秋田戦では試合に出ているので、ローテーションに入る可能性はある。ライス加入後のスタートの5人はこんな感じ
寺嶋・ライス・松井・永吉・サイモン
まず、寺嶋とライスを並べると、寺嶋の良さが消えてしまう気がするので、一度考え直したほうがいいのではないか?寺嶋、もしくはライスをベンチから出場させる。シックスマンとしてゲームの流れを変える役割は担えるはずの2人。せっかくなので起用法を思い切って変更するのも得策と思う。ライスとの相性を考えると、石谷をスタートに持ってくるのが個人的にベターなアイデアかと。ゲームコントロールに優れた石谷をライスと併用し、ベンチからリズムを変えるために寺嶋を投入する。その流れを一度見てみたい。
ハーパーが負傷?中の今、永吉、サイモンに負担がかかるのは仕方ない。菅澤を間で挟んでいるのは良いが、やはりアンダーサイズのPFには、この穴を埋めるのは少し荷が重い。頑張ってくれてる姿勢は前述のとおり好きなのだが、やはりリバウンドのことを考えると、ハーパーの復帰が待たれる。
そして、『なぜ、大庭を使わない』。アップのシューティングで、最も滑らかなタッチでスリーを決めているのは大庭である。ブレの少ないシュートフォームから放たれるスリーはとても綺麗である。プロレベルでのコンディションにないのか?と思ったが、聞いた話によると昨年の天皇杯予選でB2チーム相手にダンクしたり、スリーを決めたりしていたらしい。大阪戦の時も書いたが、若手にチャンスをあげるのも監督の仕事だと思うので、ぜひ彼に時間を与えてあげて欲しい。スポットシューターとして使って、最悪1プレーでファウルさせて交代させるのも1つだと思う。試行錯誤中なので、正解も間違いも今のチームにはない。試せることは全て試してほしい。

長くなってしまったが、総括としては、とにかく何でも試してガッテン。ということである。
ハロウィン仕様のはんなりんでも載せて終わりにします。

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