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エレファントマンと切り裂きジャック時代のロンドンの面影

暗くて重苦しい時代だったと思うのだ。ヴィクトリア朝時代のロンドン。ステキな石造りの街というより、暗闇から恐ろしい殺人鬼が出て来そうな時代。ロンドンの街には現在でもそんな暗さを感じる。

フランスに何日か滞在し、その後ドーバー海峡を船でイギリスまで渡った。全部で10日間ほどの、往復の航空券を取っての個人旅行。途中の移動もユーレイルパスを使って移動した。ヨーロッパ2カ国を巡る旅行だった。イギリスで滞在したのはロンドンだけ。滞在後はガトウィック空港から帰路に着く。タワーブリッジとロンドン塔を見てハロッズで大きなテディベアを買った。確かハロッズの100周年記念の特別なテディベアだったかと思う。骨董市で有名なポートベローロードにも行ったな。全くおのぼりさんの観光客そのもののような行動だね。

ロンドンに着いてから、宿の予約もなしでいきなり場末の安宿に「今日は泊まれる?」って大きな荷物を持って行った。無事に空いてる部屋にチェックイン出来た。フロントの兄ちゃんは若いイギリス人だった。最終日に荷物を預かってと頼んだら「俺はここのマスターだから荷物1個につき&&ポンドよこせ」みたいなことを言われた。法外な値段でもなかったのでその値段で荷物を預かってもらったよ。最終日、彼の顔には昨日まではなかった、殴られたような傷と絆創膏。ストリートファイトでもかましたか。物騒だね。

そんなロンドンの街を観光して歩く、みけ子夫婦。まだ子供ができる前の30代の半ばだった。ロンドンで行ってみたい場所があった。ロンドンダンジョンって、今で言うテーマパークのような場所。中世のヨーロッパの牢獄や拷問、処刑とかの残酷極まりない場面を、蝋人形で再現して展示してある。おどろおどろしい場所だけど、結構人気のスポットらしく、見物客はたくさんいた。今もそこはあるんだろうか?

そのロンドンダンジョンでは当時、おそらく季節ごとにテーマを入れ替えて芝居仕立ての展示をしていた。ちょうどその時の展示が「切り裂きジャック」をテーマにした展示だったんだよね。

切り裂きジャックって、19世紀末のロンドンで起こった連続殺人事件の犯人につけられた名前だ。結局この猟奇的連続殺人事件は迷宮入りした。

ロンドンのホワイトチャペルという貧民街で起こった、いずれも娼婦を被害者とする残忍な殺人事件。この切り裂きジャック事件は、新聞というメディアが広がった時代の事件として大々的に取り上げられ、広まった。また犯人を名乗る人物からの犯行声明分が送り付けられたりなど、今で言う劇場型犯罪とも言えるセンセーショナルな事件だった。この切り裂きジャックの一連の事件が起こった時期と、エレファントマンが生きていた時代はちょうど重なる。そしてエレファントマンの見世物小屋があった地域や、後に生活を送るようになったロンドン病院もこのホワイトチャペル地域にあった。

ウチにはなぜかエレファントマンの映画のDVDもあれば、「エレファント・マン―その真実の記録」という角川から出版された文庫本まであった。自分が購入した覚えはないから、ダンナが買ったのかな?ただ自分も興味があって本もDVDも繰り返し見ている。切り裂きジャックに関する文庫本も持っていた気がする。どうもこの暗くおどろおどろした雰囲気の時代と事象に、妙に惹かれていたんだよね。

夫婦で海外に旅行したのなど、その時の一度切りだ。4度目の海外旅行だったみけ子と、海外旅行が初めてだったダンナ。海外で旅することに対しての警戒感が薄く、次に乗る列車の時間も気にせずにのほほんと観光して歩くダンナにキレる寸前のみけ子🤣 ボヤッとしていて、みけ子に着いていけば大丈夫と安心し切っている依存的な態度の人と一緒に旅行するのなんて、もうこりごりだわ。

今後夫婦で海外に旅行に行くことなどあるのだろうか?国内の温泉程度に留めておくのが身のためかも知れない。



↓テキスタイルデザイナーでアーツ&クラフツ運動で名高いモリスも、イギリスで同時代に活躍した人だった。



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