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夫婦で歩くプロヴァンス歴史散歩#11/シャトーヌフ・デ・パプ01

https://www.youtube.com/watch?v=40edk_0bRRY

前回泊ったのは村の近くの部屋だった。今回は少し離れたところにした。ホテル・シャトー・デ・フィーヌ・ロッシュ①Hostellerie Chateau des Fines Roches(1901 Rte de Sorgues, 84230 Châteauneuf-du-Pape)という。
https://chateaufinesroches.com/fr/
他の選択肢を幾つか挙げてみよう。
Hôtel La Mère Germaine(3 Rue Joseph Ducos, 84230 Châteauneuf-du-Pape)
http://www.lameregermaine.com/
前回は此処に泊まった。レストランが秀逸だった。Restaurant La Mère Germaine(3 Rue Commandant Lemaître, 84230 Châteauneuf-du-Pape)フランスの地方を歩いているとB&Bが多くて、ディナーのサービスをしていないところが多い。車など自家用車で移動しているなら・・あるいは町なかならこれでOKなのだが、僕らみたいに交通手段はプロ任せ・・となると、どうしてもB&Bを選ぶことができない。それなんでホテル決定はとても大事な旅の要素になる。
以下はBB&Bも含めてリストしてみた。
pas des vignes, Hébergements & SPA(Le, Chem. du Limas, 84230 Châteauneuf-du-Pape)
http://www.a2pasdesvignes.com/
Logis Hôtel Restaurant la Sommellerie(2268 route De Roquemaure, 84230 Châteauneuf-du-Pape)https://www.logishotels.com/fr/hotel/-13354?partid=1535
ESPACE DE L'HERS(5 Chemin de l'Hers, Vaucluse Provence, 84230 Châteauneuf-du-Pape)
http://www.espacedelhers.com/
Le Clos de la Cerise(14 Chem. du Bois de la ville, 84230 Châteauneuf-du-Pape)
http://www.leclosdelacerise.fr/
Maria Andreas(25 Rte de Bédarrides, 84230 Châteauneuf-du-Pape)
http://www.c9dp.com/
ホテルを出るとサンベネゼ橋の前を通るローヌ通りからD907へ入りローヌ川に沿ってひたすら北上する道である。二日続けて食事が大正解だったので嫁さんはご満足なアヴィニョン滞在だったようだ。
「今でも町を囲むように城壁が有るのね」
「ん。1000年の重みだ。ヨーロッパの古い町並みは城塞都市時代の面影を残しているところは割とあるよ」
「でも凄いわあと思うのは、小さな村でもレストランを持ってるところはどこもエスプリが効いていてクオリティが高いことね。シェフの工夫と技術がとびぬけて高いの。ほんとうに感動するわ」
「だな。フレンチは食材に困る国だからな。海も遠いし食べ物は牧畜が中心だ。いきおいどうやって加工するか?がとても進化したんじゃないかな。ブリア・サバランを見ても美食は学習によって深化するものだからな。


その意味では、作り手と食べ手がインスパイアして発展した食文化だと思うよ。その本質がソースという概念にとても出ている」
「そうね。イタリアンは美味しい、だけ・・ですものね。美味しいことは大事だけど、だったら美味しい食材を選んで作れば良いし、あ・・だから菓子類が進化してるのかしら?」
「イタリアの食文化の話はまたにしよう。でもいえるのは、イタリアンの高級店に行けば行くほど料理はイタリア的な部分からかけ離れてく。最後にパスタが出て、あ・イタリア料理だったとわかるくらいだ。ワインリストを見ると、そういうところは80%くらいはフレンチだ」
「素材に走るか?工夫に走るか?ということかしら」
「レストランって商いが町で成立したのはフランス革命以降だよ」
「あ・でた。フランス革命」
「王様貴族坊さんがギロチンで一掃されて、そこで働いていた料理人たちが町へ出て商いを始めたのが始まりだ。相手は庶民を扇動して革命を起こしたブルジョア相手だ。金は持ってたからな。料理人は存分旧来の手腕が発揮できたんだと思うよ」
「あなたの好きなトラッド・フレンチね」
「ん。バターとチーズをこってり使った食べられる量の倍ぐらいの盛り付けがされるフレンチだ。そこに個性というやつを持ち込んだのがモダンフレンチだ。1920年代だな。たくさんのアメリカの金持ちたちがパリへ来ていたころだ。個人の才能が料理に注ぎこまれるようになったのは、僕は海外から入ってきた連中が新しいマーケットの地友進になったからだと思うよ。そのころから、ポール・ボキューズとかフェルナン・ポワンとかアラン・シャペルとかが台頭し始める。いつのまにか料理よりレイアウトの仕方、出し方に比重が移って‥ある種コケ脅しにフレンチはなってくんだ。いましまさにその頂点にある」
「でもきれいに盛り付けされて、色のバランスが良かったら、それだけで美味しさは倍増されるわよ」
「たしかにその通りだ。きっとこれからはスーパーモダンフレンチに行くのかもしれないな」
「どういうこと?」
「食べた後の食器だな。如何に美しく華やかに工夫を持って、平らげる方法。今度は食べ手が考えるようになるかも・・ティファニーのルールブックのバージョン2だ」

「・・ばか。真面目に話しているのに」
「すいません」
ガストロミー話をしているうちにVTCはホテルへ着いた。
ホテルは丘の上に有った。D17から専用の道が有って、大きな門を越えて登り道をしばらく上がった。


無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました