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パリのマルシェ歩き#46/マレの蚤の市03

https://www.youtube.com/watch?v=BlBMw_2v16g

サンポール通りをセーヌに向かって歩くと、セーヌにそって走るセルスタン通りにぶつかる。その直前・右側にアベマリア通りRue de l'Ave Mariaがある。角にSur le fil de Paris Livres anciens(2 Rue de l'Ave Maria, 75004 Paris)という僕が大好きな古本屋が有る。
https://www.surlefildeparis.fr/
大抵はこの本屋で小一時間ほど使うのだが、今回はそのままスルーした。そして少し先のビル右側アーチ道へ入った。此処がヴィラージュ・サン・ポールLe Village Saint-Paul(Rue Saint-Paul, 75004 Paris)のセーヌ側通路である。
https://levillagesaintpaul.com/
アーチ道の中、左側にヴィラージュ・サン・ポールの案内が小さく掲げられている。これがこの道を見つける目印だ。



二つほどアーチ道を過ぎるとMusée des Automates(11 Rue Saint-Paul, 75004 Paris)がある。
いまは休業しているようだ。
「あら。あなたのお気に入り・・潰れちゃったのかしら」嫁さんが言った。
自動機械人形(オートマタ)は僕が一番心揺るがされるものだ。欧州で。機械仕掛けが猛烈に進化したのは18世紀から19世紀だった。田中久重がすごい。彼の弟子で川村源蔵という人もいた。そしてもう一人の雄、中村重友だ。
ヨーロッパでも機械仕掛けの玩具が始まったのは18世紀からだ。
フランス人ジャック・ド・ヴォーカンソンacques de Vaucanson。同じくフランス人ジャン=バティスト・ラブロJean-Baptiste Labruyère。そしてスイス人ピエール・ジャケ・ドローPierre Jaquet-Droz。ドイツ人フリードリヒ・フォン・クライストFriedrich von Knaussが知られている」
「あなたがいたドイツの会社の近くに時計の博物館があったわよね?」
「フルトヴァンゲンFurtwangenだよ。ドイツ時計博物館だ」
Deutsches Uhrenmuseum(Robert-Gerwig-Platz 1, 78120 Furtwangen im Schwarzwald)
https://www.deutsches-uhrenmuseum.de/
「うちのレコードプレーヤーのメーカーが作った大きなオルゴールがある!って見に行ったわよね」
「トーレンスだ。THORENS GmbH(Bürgermeister-Haupt-Straße 21, 82538 Geretsried, Germany)だ。アルヴァイン市にある老舗だ」
「1人で興奮してた」
「オルゴールは最も成功したオートマタ(自動機械)なんだよ。それが自動ピアノに繋がるんだ。
自動ピアノはエオリアンAeolian CompanyのピアノラPianolaが猛烈に普及して、これが自動ピアノの名前になった。ピアノラは、アメリカ大陸に沢山売られた。多くの売春窟や酒場は、これを置いたんだ。しかしすぐに壊れる。その壊れたピアノで、まるでオートマタのようなスタイルで演奏するピアニストが立ち現れるんだ。これがストライド・ピアノの始まりだ。それがジャズという音楽発祥のきっかけになる」
「なるほどね。それが・・」嫁さんがオートマタ博物館の跡を指さした。「なくなっちゃったのね。寂しいわね。少し休憩する?」とすぐ傍のBistrot cache(13 Rue Saint-Paul, 75004 Paris)を指さした。
https://bistrotcache.eatbu.com/?lang=fr
「でもマジック博物館は残ってたし、仕方ないわね」
Musée de la Magie(11 Rue Saint-Paul, 75004 Paris)
https://www.museedelamagie.com/
オートマタ(自動機械)とマジックとは関係ないんだけど‥
いうとメンドくさくなるので、そのままビストロ・キャシュに入った。

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました