見出し画像

今年の社員旅行はベニスにしたいなぁ

ベニスが好きだ。何年かに一度は必ず行くことにしてる。先回は下の娘と三人で出かけた。ホテルはダニエリにした。なので、朝食はダニエリのルーフトップレストラン「テラッツァ・ダニエリRestaurant Terrazza Danieli」で毎日した。

ロケーションはほんとに抜群だけど、さすがに寒いから室内での食事になった。でも窓の傍テーブルだったからラグーンを行き交う船を眺めながらの食事だった。良かったよ。
ときおり大きなカモメが、ちょこんと窓辺に止まるのがかわいい。食事のクオリティもサーブも気配りが出来て、満足度は高い。きっとこれがダニエリの"魔力"なんだろうな。この魔力が「またここを訪れたい!」と泊り客に思わせるんだろうな。でもチャイナな泊り客が・・マナーは悪くないんだけど、此処に相応しくないカジュアルな格好で闖入しているのが、ちょいと哀しかった。・・きっと僕ら以上に旧い従業員の小父さんたちは、哀しいだろうな。そう思った。
今年の社員旅行はベニスにしたいなぁ

画像1

きっと彼らには、ここが14世紀の終わりに、高貴なヴェネチア家であるダンドロによって建てられたことなど、何の興味の対象にもならないのかもしれない。そうなんですよ。此処は盲目のダーティヒーロー第42代ドージェ(総督)エンリコ・ダンドロの一族の館だったんですよ。
本人は、コンスタンティノープルに葬られているが、一族の中はこの街に残った人々もいた。彼らが此処を所有し続けたのだが、17世紀に入るころにはとMocenigo家とBernardo家のものになっていた。ところがナポレオンによってヴェネチア共和国が崩壊すると、両家も凋落し1822年10月24日からユゼッペ・ダルニールGiuseppe Dal Nielが建物の一部を借り受けたのがホテル業への転身になった。1824年ダルニールが建物全体を買い取り、本格的な改装、ホテルとして開業した。「Danieli」という名前はそのときにつけられたものだ。
もし・・ナポレオンの侵攻がなかったら、このホテルはなかったかもしれない。

19世紀末、右隣のカサヌオーヴァPalazzo Casa Nuovaとの間に小運河を渡るブリッジリンクが作られ、1906年からこちら側もホテルとして開業。
第二次世界大戦後は、取り壊されていた周辺館も取り込んで現在の形にまとまって行った。客室数は204。スイートは、3つのウィングを備えた中央の建物にある。一番有名なのはroom No.10で、ここが一番有名人に使用されている部屋である。

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました