サンマルタンの夕日を見つめながら、思いつくままの寓話#1
見出し画像

サンマルタンの夕日を見つめながら、思いつくままの寓話#1

ムカシムカシ、南海に土人たちが平和に暮らしている島がありました。
その島に、鷲鼻の男がやってきました。男は自分のことをボクシと言いました。
ボクシは土人たちの村の外れに住むと、とても美しい歌をオルガンを弾きながら唄いました。
そんな美しい歌を聞いたことのなかった土人たちは、皆がボクシの所を訪ねるようになりました。

ボクシは歌の前に、必ずお話をします。
それは、死後の世界の話です。これも土人たちは聞いたことのない話でした。
土人たちは、その話を村に帰ると知り合いにしました。
「お前な、知ってるか。俺たちは死んじまうと、地獄か天国に行くんだぞ。」
「なんだそりゃ。」
「地獄はな、ヒドいとこでな、ぶたれたり殴られたりするんだぞ。」
「そりゃ、うちの嫁さんみたいだな。」
「ああ。お前の嫁さんみたいのが1000人くらい居て、お前を殴ったり蹴ったりするんだ」
「そりゃいやだな。そんなんじゃ死んだほうがましだ。」
「ばか。死んだら行くんだ。」
「そうか。んじゃ天国は?」
「まあ、リゾート地みたいなもんでな、キレイなねぇちゃんが舞い踊ってて、飯はバイキング方式で食い放題なんだそうだ。」
「だったら、天国がいいな。でも、どうやったら行けるんだ。勝どきの駅前から送迎バスが出てるのか?」
「そんなもん出てない。天国には行くにはな・・嘘をつかない。人をだまさない。人のものを取らない。日曜日にゴルフへ行かない。」
「そりゃ無理だ。お前も無理だろ。」
「ああ無理だ。でもな、俺はだいじょうぶなんだな。これが。」
「どうして?」
「お宝グッズ、持っているんだ。」
「ボクシさんとこの裏で"お助かりグッズ"というのが売ってるんだ。これを買えば大丈夫なんだ。」
「そりぁいい。俺も買おう。」
これが評判になって、土人たちみんなが挙ってお助かりグッズを買ったそうです。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
勝鬨美樹/銀座グランブルー

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました

もしよろしければフォローいただければ幸いでございます
1951年生まれです。ついに70の声をきく年になってしまいました。このnoteではワインを巡る歴史話。僕が子供の頃の東京下町のこと。青春時代に歩いた米軍キャンプとNYCの話。銀座グランブルーのこと。そして日々徒然に書き散らしたものなどを並べています。