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ルックスマックス(見た目最大化)と私

『「自分の外見を最大限に高めよう」という「ルックスマックス」現象が、TikTokやYouTubeを通じて若い男性たちの間で広がっている。』

この記事に書かれているほど、極端ではないが私は「ルックスマックス」の考え方にとりついていたし、前よりもひどくはないが今でも多少は引きずっていると思う。

昔から自分の容姿にコンプレックスがあった。中学生の中盤からニキビができ始め、それがなかなか治らず高校の終盤まで酷かった。皮膚科に通って治療したりもしたが、結果は芳しくなかった。ニキビを人に見られたくないという思いから、いつからか人との交流を避けるようになっていった。異性との交流なんてほとんどなかった。何か行動をするのにも自分の顔が足枷になって一歩を踏み出せなくなっていた。見た目に意識を持ってかれるせいで楽しめるものも、楽しめない時期が長かったと思う。

気づいたらニキビが引いてきて、たまにワンポイントにできる程度にまで治ってきた。それでもニキビ跡は残り、いわゆるクレーターのような穴が肌に残っている。特にケアをしていないのに肌トラブルとはおおよそ無縁の生活を送ってきたのであろう人の肌を見ると無性に羨ましく思ったりもする。ニキビはできなくなった後も爪痕を残すのだ。

あるとき、決心をしてクレーターの肌を治せる「ダーマペン」と言われるものがあるときき、無料のカウンセリングにいったが、50万円以上もする高額な料金に面くらい潔く諦めることができた。顔にそこまでお金かけるよりも、もっと他にかけるものがあるだろうと思ったからだ。今はファンデーションを使うことで自分の肌を綺麗に見せるようにする対策をしている。ともだちと会うときはマストでしている。

他の人と比べてマイナスの条件から顔がスタートしているからその分、人より頑張らなければ、挽回しなければならないと心の奥底で強く感じている。これは多分一生、なくらない想いだと個人的に思っている。そんな私でも、ルックスマックス(見た目の魅力最大化)ではなく、ルックスサティスファイス(見た目の魅力満足化)の考えに徐々にシフトしつつある。どこまでいっても自己満足の世界だ。どうやったらもっと美しくなるか、カッコよくなるかと無限の拡大を永遠に追い続けるのではなく、完璧な顔を目指すのではなく、現状に満足しなおかつ一歩ずつ前よりもよくなったなと小さく前進を楽しむぐらいの距離感で楽しんでいる。

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