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東京五輪が「幸せ」をくれた

エミリーを、東京の我が家でホストしたのは、2015年の9月のことでした。日本が好きでやって来たエミリー。当時23歳だった彼女が、英国ボート競技のナショナルメンバーだと聞いて驚きました。既に実績を上げていて、4年後のTokyo2020東京オリンピックで活躍してくれる、そう信じて待っていました。

果報は訪れました。2021年7月29日の決勝です。

※音声でも発信しています:🈤ウラ話:東京五輪が「幸せ」をくれた

エミリーは笑顔が素敵で、聡明で、大胆で、繊細で、話をしていて気持ちの良くなる人でした。果敢にチャレンジした習字の文字に、彼女の人間味が出ているように思います。

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彼女の努力の結晶を知ったのは、英国ボート代表の公式ツイッターからでした。7月29日のダブルスカル種目の決勝で、見事4位に入賞したのを知りました。特筆に値すると称賛しています。

エミリー④

もう、嬉しくて、小躍りしてコメントしました。ただ、残念なことにエミリーは既にツイッターを止めていたので、ダブルスカルのパートナーのイモジェン・グラントImogen Grantさんにコメントを送りました。

エミリー②

そうしたら、なんとエミリーが英国ボート代表の公式ツイッターで動画を載せてくれました。それも日本語で!さらにそれがYahoo!ニュースにも載り、私の知る所となりました。「オリンピックが出来るなら東京しかない」なんて、泣けます。

エミリー⑤

エミリー③

エミリーの全文を載せます。これは日本の皆さんと大会関係者への感謝のメッセージです。そして、パラリンピックへ繋げています。

こんにちは。日本と東京のみなさん、私たちから感謝の気持ちをおつたえしたいと思います。オリンピックが延期されました。オリンピックができるならそれは東京しかないと信じていました。日本の皆さんの努力のおかげで、私たち何千人ものアスリートが、夢を見ることができました、ありがとう
Hello everyone in Japan and Tokyo. I would like to express my gratitude from us. Last year was a challenging year for the world. The Olympics had been postponed. People all over the world wondered if the Olympics would be held but I believed if one Olympics were to be held, it could only be in Tokyo. Thanks to the efforts of everyone in Japan thousands of us athletes can compete here today and realize their dreams. I found that I could find hope when it seemed impossible. Thank you!

もう感動しかありません。この英国ボート代表公式ツイッターに、私はこのようにコメントを送りました。

Thank you Emily. It's been hard time both athletes and Japan like this difficult condition of COVID19. Our Gov. did difficult decision and it made protests in Japan. But after ended Tokyo2020 I'm so happy with you, your movie made big hit here in Japan. I really proud of you.

またYahoo!ニュースにも、こんなコメントを載せました。

エミリーが2015年に東京の我が家にやって来て以来、東京五輪が来るのをずっと待っていました。ダブルスカルで出場した彼女とイモジェンさんは4位入賞を果たして、私は本当に幸せでした。そうしたら、こんなニュースにまでなっていてビックリしました。22歳の彼女が成長して結果を残したことに、心からの祝福と「ありがとう」を送りたいと思います。

実は、私はこのYahoo!ニュースを知りませんでした。それを知ったのは、私が回答者をつとめるQuoraへのコメントでした。Usuki Hiroyukiさん、ありがとう!

色々なことが繋がって、心と心が通い合って、こうして競技する人、観る人の感動のカタチになった東京オリンピック2020でした。

思えば私にとって、リオ五輪の聖火ランナーを起点としたオリンピックへの関心は、ここに結実したように思いました。

沢山の感動をありがとう。

選手、関係者、応援した皆さんに感謝しかありません。

エミリー、ありがとう。


追記:2021.8.13
日経新聞を読んでいて、国が五輪向けスポーツ振興でお金を出しているトップ5が載っていました。英国はそのトップが「ボート」になっていて驚きました。

英国内でのボート競技と言うのは、日本にとっての水泳、柔道、体操みたいな五輪の人気種目で、それが英国ではボートなんだなと気付きました。つまり英国内でのボート競技のステータスは極めて高いということです。その中で結果を残すなんて、選ばれた人でしかできないことですね。

それを裏付けるかのように、エミリーの過去の実績は素晴らしいものです。

2014年 大学世界チャンピオン
2015年 世界戦で2位

23歳で我が家に来た時点で、既にボート歴は10年でした。その時の国内順位は6位で、4人で漕ぐフォーと言う種目だと言っていました。今回はダブルスカルと言う2人で漕ぐ種目ですから、そこに特化してトレーニングしてきたのでしょう。その努力たるや、常人の想像を絶するものだったでしょう。

今回の東京オリンピックで、金メダルを2個も獲得した大橋悠依さんの言葉を思い出しました。

「自分の努力を救ってあげたい」

開幕1か月前にしてモチベーションが最悪状態になった彼女に、コーチが発した言葉は「オリンピック自体の選択もある」でした。

ガツンと言われて、彼女はとにかく体を追い込む日々を始めました。それにより報われた、前を向くことが出来た。そして結果が出た。

そこに至る過程で大橋悠依さんが、自分で自分に掛けた言葉なのでしょう。

「自分の努力を救ってあげたい」

苦しい、厳しい、トレーニングや心理状況のなかで、自分を客観視できる人が、勝利に近づけるんだな、そう私は思いました。


ではでは

三河屋幾朗@mikawaya1960
『公共メンター』https://menta.work/plan/954


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