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萩暮らし18日目【住宅設備の使い勝手】お試し移住で見えた良い点・悪い点(5月6日) 

山口・萩のお試し移住も18日目です。今回は移住やお試し暮らしの手法論から少し外れて、「日々の暮らしを支える住宅設備」について考えてみたいと思います。

どんな家が暮らしやすいか――。いろんな観点から議論の多いところでしょう。今まで住んでいた家(自宅)を離れて、一定期間でも別の家(住宅施設)に住むと、暮らしに必要な設備や機器について、いろいろと考えることが多くなります。


リノベしたお試し移住ハウスの使い勝手

私(社員・Y)の自宅は、築20年ちょっとの分譲マンションです。とてつもなく古い、というわけではない。でもリフォームやリノベーションをしていないこと、給湯器くらいしか交換していないことから、各種設備はほぼ分譲時のままです。

一方、JR三見駅舎をリノベーションした萩市のお試し移住/サテライトオフィス『さんちゃんち』は、2023年3月にリノベーションされたばかりということもあり、とてもキレイで新しい設備が導入されています。そんな「普段20年前の設備で暮らす私が新しい設備のある家に住んで気づいたこと」を記録します。

①お風呂が掃除しやすく、乾きやすい

自宅:長さ160cmサイズのユニットバス、窓あり・浴室乾燥機あり
さんちゃんち:120cmサイズのユニットバス、窓なし・浴室乾燥機なし

ここ「さんちゃんち」のバスタブは、表面が特殊加工されているのかツルッとしていて汚れが簡単に落ちます。また床も乾きやすく、夜に換気扇をかけておけば朝にはカラっと乾いているのが驚きでした。

朝撮った写真。特に拭きあげたりしなくても、キレイに乾いてます

実は、今の自宅マンションに引っ越す時には「夜の間に窓を開けておいて乾燥させたいから窓があるのは必須」と考えていました。ちなみに自宅の風呂場はそこそこ広さがあるせいか、浴室乾燥機を使った後でも床の一部に水分が少し残ります。

広さとバスタブや床の素材の関係だと思いますが、窓がなくても風呂場が一晩でカラッと乾くということは大きな発見でした。次に引っ越す時は、窓ありにこだわる必要はなさそうです。

②ダウンライトに隙間がない

我が家は廊下やトイレ、洗面所が天井埋め込み型のダウンライトなのですが、このダウンライトの枠と、電球の間に隙間があります。それを気にしたことがなかったのですが、実は先日ツレを玄関で見送っていた時に「G」(あの虫です)がその隙間から降ってきて(ヒ〜! と卒倒寸前でした)、その問題点に気づきました。

今まで何度か「なぜここに?」という場所でGに遭遇してきたのですが、全てそのダウンライトの隙間から降ってきていたと考えると合点がいきます(ガクブル)。

それ以来、住宅のダウンライト付近には「ゴキのテキ」を置いて予防(?)
しているのですが、『さんちゃんち』のダウンライトにはその隙間がありません。

電球とダウンライトの枠が一体となっています

どうやら世の中には、LEDとダウンライト本体(枠の部分)が一体となった製品が存在するらしいのだと、ここに来て初めて知りました。調べたところ、それほど高価ではないらしい。今度引っ越すとしたら、これを必須要件に加える! と決めました。

③キッチンのIHコンロが掃除しやすい

自宅:3口のガスコンロ(グリルあり)
さんちゃんち:2口のIH調理器(グリルなし)

“ガスコンロ派あるある”だと思うのですが、私のパートナーも「IHで中華作れるのぉ?」などと、IHコンロ(クッキングヒーター)に懐疑的でした。私自身は中華料理に思い入れもないですし、何よりも掃除が苦手(でもキレイにはしておきたい気持ちがある)ので、絶対いずれIHコンロにしたいと思っていたのです。

実際に使ってみると、IHの方がお湯が沸くのも早い気がするし、やっぱり圧倒的に掃除がラクです! 使ったその日のうちにコンロ周りをさっと掃除する」という習慣も簡単につきました(我が家のガスコンロキッチンはとにかく凸凹が多いし、既にこびりつき汚れがひどいので、そもそも掃除する気が起きないのです)。

コンロの前にはガラスの仕切りもあって、油が周りに飛び散りにくい仕様

ただ、「さんちゃんち」には魚焼き用のグリルがありません。魚を焼くのが面倒に感じるので、今後の引っ越し先にはグリルはつけたいところです。

④コードレス掃除機があると、掃除マメになれる

自宅:約83平方メートル、コードでつなぐゴロゴロ型掃除機
さんちゃんち:約60平方メートル、コードレス掃除機あり

これまた私のズボラさの問題なのかもしれませんが、家では昔からあるホースで本体とノズルがつながった、コードで電源を取るタイプ。家が83平方メートルくらいある広さなので、家中に掃除機をかけるとなると場所を変えて3回はコンセントを抜き差ししなければいけません。

これがかなり面倒なんです。
掃除機をかける時間そのものは、そんなに長くない。でも、「掃除機を出し、コードを引っ張りだし、コンセントに差し、移動しながらさらに2回ほど抜き差しし、掃除が終わったらコードを巻き取り、しまう」――。
この一連の流れ、こうやって書き出してみるとかなり面倒くさいのでは?

『さんちゃんち』はスティックタイプのコードレス掃除機がキッチンの隅に立てかけられた状態で、充電機につながっています。

写真ではわかりにくいのですが、キッチン横の棚の陰に隠れてあまり目立ちません

コードをさっと外すだけで家中掃除機がかけられるのが、こんなに楽なものだったとは! 毎日必ず掃除機をかけられるようになりました。

これなら導入しない手はありません。自宅用に購入すべく、マキタのコードレス掃除機を物色中です。

いつもと違う環境に暮らしてみると、住宅設備に関しても「ここは譲れない」「これはなくても大丈夫かも?」など、新たな発見がありますね!

【コメント by M 《2024/5/6》】

GWもいよいよ最終日。だが、この日も朝から風が強くて雨も降っていた。出かけようにも車がないので、「さんちゃんち」で仕事をしながら過ごすことにした。

仕事で住宅設備機器メーカーの取材を担当していた時期があるので、私(代表・M)も住宅設備についてはいろいろと知りたい調べたいタイプ。でも、分譲マンションなどで長く住んでいる方であれば、なかなか最新の設備を見たり使ったりする機会は少ないと思う。

便利で省エネの機器・設備があっても体験する機会が少ないのだ(賃貸なら引っ越すと新しい設備・仕様にデ出合うことはあるが、長く暮らしている賃貸住宅では設備が変わることは少ないだろう)。

その点でも、お試し移住とはいえ「人様ひとさま」の住宅に暮らしてみると、何が便利で、何が要らないかなどが見えてくる。これはなかなか面白い経験だ。

逆に、「築100年超の古民家にお試し移住する」ということで、昔ながらの住宅設備を使う機会もあるかもしれない。これはこれで「不便さ」を味わうことに少しくたのしみがあるかもしれないが、4週間などの単位で暮らすには、辛くなることもあるかもしれない。

萩市には「さんちゃんち」のほかに、市中心部に近い「梅ちゃんち」という、萩市の文化財である古民家「梅屋七兵衛旧宅」を一棟貸ししているお試し移住施設もある。

こちらでのお試し暮らしはできなかったが、ワーケーションに使いやすいようにリノベーションを施し、遮音スペース(電話ブースなど)やリラクシングゾーン(文化財、歴史資料展示スペース)、カフェを併設しているという。

JR三見駅舎「さんちゃんち」から萩中心部に行くには1日に8往復のみの山陰線を利用しなければならないが、「梅ちゃんち」は自転車でも歩いてでも萩中心部にアクセスできる浜崎地区にある。

萩市の浜崎地区には、数多くの伝統的な建物が遺り、「萩市浜崎伝統的建造物群保存地区」となっている。海に近い商人街で、こんな風景が萩城下町以外にも残っている。

Webサイト「萩市浜崎ホームページ」(上記リンク)より抜粋

その浜崎地区にある「梅ちゃんち」は和室が中心だが、JR三見駅よりもやや広めな間取りのようで、茶室や外土間、縁側などもありそうだ。3〜4人で利用するのも面白そうである。

萩市「梅ちゃんち」の間取り(「利用マニュアル」より)

それぞれの考え、ワークスタイル、用途などに応じて使い分けrられたい。

▼参考情報
山口県萩市移住定住情報ポータルサイト・はぎポルト

◆次回は、GW明けで仕事始め……といいつつ、8日からの島根県行きの準備などもします。


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