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うちのCTO「中出さん」のお話

いきなりですが、なぜ私がこのnoteを書くに至ったか、お伝えせねばなりません。

エンジニアではない私が、CTO(Chief Technology Officer)のことを、なぜ?

まず、採用担当田中さんとのある日のやり取りをご覧ください。

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本人不在の中「愛」だけを原動力に走り出しました。


上記のやり取りの通り、中出さんはとても素敵な人ですが、初見でそれが見えにくいのです。

「ブレない鋼のメンタルと情熱」と「思春期の少年のようなシャイみ」を併せ持つ男。


それが中出さんです。(個人の見解です)

もはや、そんな所も魅力なのですが、なんてたって中出さんは マネーフォワード CTO かつ 唯一のエンジニア取締役。

会社としては鋼のシャイ(混ざった)をかきわけて、エンジニア組織の長をアピールしたいのです。

「接触回数が増えるほどその人のことを好きになる」みたいな話を聞いたことがあるので(曖昧)写真も多めでお送りします。

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(守りたい。この笑顔)

しかし、実のところ私にとっても中出さんは謎多き人です。

いつも社会や会社、メンバーのことを考えている中出さんを心の底から尊敬しつつ「綺麗過ぎて…本当か?」という邪悪な疑いも持っています。(自分が恐ろしいです)

というわけで、そんな思惑も抱えつつ、改めて中出さんともお話してきました。

結果的に、私は自らを恥じることになりましたが、読んでいただけますと幸いです😉

このnoteに出てくる人💁‍♂️💁‍♀️

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メンタルがつよつよのウサギさん🐇

苞山:ほぼ事前の説明無し&絶対こういうの苦手なのにお時間いただいてありがとうございます。

中出:いえいえ。なんかすみません。私口下手で。

苞山:いえいえ。今日は積極的に自らをアピールしてください。

中出:苦手なやつだ…。

苞山:そうだと思って、事前に中出さんの周りのメンバーにもお話を聞いてきました。

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(突然こんな怪しいSlackを送りつけたのにみんな快く返信くれました。弊社のエンジニアいい人多過ぎでは?)

苞山:ちなみに、全員から「中出さんのメンタルがすごいんですわ😇」といただいております。

・パフォーマンスがブレない
・明るくてオープンなので、つらい状況でも一緒に仕事していて暗い気持ちにならない
・心身共にタフすぎてついていくの大変
・ストレス耐性が麻痺している。半分わけて etc.

中出:後半の雲行きが怪しい。

苞山:怒ってるところも見たことないかも。中出さんブチ切れることとかあります?

中出:ありますよ。えーっと、例えば…(全然出てこない)

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(たぶん怒らない中出さん)

苞山:そんな安定感の裏で、VPoEのS谷さんからは

何を言っても動じないがゆえに「それじゃ誤解されちゃいますよ!」という言い方や、コミュニケーションを取られることがあるので、それを翻訳する&事前に確認して指摘するのが僕の仕事だろうなーと思っています。

と、いただいています。夫婦なの?

中出:引き続き頑張っていただきたいです(笑)

苞山:ちょっと(笑)

若手メンバーからも「(安定しているからこそ)中出さんを突き動かす原動力が実はわからない」っていう疑問もいただいています。これは私も聞きたいです。

中出:そうなんですね。うーん、自分のために何かするのは得意じゃないですね。

組織にコミットして、みんなとの夢のためだと頑張れるんですけど。私1人で生きていけないタイプなので。

苞山:めちゃくちゃ意外。

中出:たぶん1人にされちゃうとウサギみたいに寂しくて死んじゃいます。

苞山:そう言えば「飲みに誘うと(先約なければ)100%付き合ってくれる」という話も…。(もちろんコロナ禍前のお話です)

中出:断るともう誘ってもらえなくなっちゃうかもしれないし…。

苞山:ウサちゃん…🐇

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(こういうことらしい)

新しい技術に飛び込め!エンジニア組織のためには獅子にもなる🦁

苞山:「自分よりも周りのため」というのは納得。常に組織やメンバーの成長を考えられてますよね。

メンバーからは「いつも意図的にチャレンジングな機会を与えようとしてくれている」という話も出ていました。

中出:そこは明確に重視していますね。

特に「メンバーにとって成長できる、面白くてモチベーションに繋がる仕事は何だろう」というのは、考え続けていますし、意図的に、谷に突き落とすような無茶ぶりもするようにしています。(もちろん這い上がってこられそうな、期待しているメンバーだからこそですが)

苞山:社内外向けに発信されている「技術ポートフォリオをRailsからGolangに変える」という話の中でも、メンバー成長への意思を感じました。

これまでもGolangの利用拡大を推進してきましたが、よりスピード感をもって技術のポートフォリオの配分を変える必要性を感じています。

この先も一つの技術だけで仕事していける可能性は限りなくゼロです。
技術はどんどん進化しますし流行もあります。要件に合わせて最適な技術を選択するべき時が必ず訪れます。

なるべくキャリアの早いタイミングで別の技術での開発経験を積んでいただく。Rubyでの経験しかないのであれば、別の特徴をもった言語(Golangなどのような静的型付け言語で、コンパイルが必要となるような言語)を体験してもらいたい。

それが成長であったりエンジニアとしての引き出しを増やすことにつながると信じていますし、その経験はまた新しい技術を習得すべき必要が出た時に自信をもって進むための糧になります。

短期的な生産性を求め、慣れた技術を使うことが必要な時はありますが、なるべく多くのエンジニアにそうではない機会を提供していきます。それがひいては、マネーフォワードの中長期的な成長につながると考えています。

マネーフォワードCTOが考えていること(2021年3月)」より

中出:エンジニアリング技術は変化が速く、キャッチアップも大変です。

新しいチャレンジの中でも「言語の変更」は、やはり最初に身につけた言語には思い入れもあるもので、勇気も必要。

私自身はこれまで何度か言語の移り変わりを経験していて、自然と1つの技術に執着しなくなったので、そういった機会をみんなにも提供しなければと思っています。

新しい技術の波に乗ることを覚えれば、エンジニアとして長く自由に活躍を続けることができます。

逆に、現状維持はメンバーの市場価値、マネーフォワードの技術どちらも殺してしまうリスクがあります。

そういった危機感もあって、メンバーの希望や開発現場に混乱が起きないように気を配りながらですが、急ピッチで進めていますね。

これは言語に限らず、技術のあらゆる側面で意識しているところです。

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(「私は絶対にろくろ回しませんよ」と言っていましたが、やはり話が熱を帯びると人はろくろを回してしまうようです)

「社会貢献」がモチベーションの源泉⛲

苞山:「中出さんの原動力」の話にもつながりますが、中出さんの「社会に貢献したい」という思いについても知りたいです。

コロナ禍を受けてのメッセージでも「中出さんは本気だな」というのをすごく感じました。

先ほど、コロナ禍でマネーフォワードは様々なアクションを取ったと書きました。それが誇らしいとも。

しかし私たちは、それによって「どれだけの人を救えたのだろう?」「どれだけ社会のペインを取り除けただろう?」考えだすときりがありません。

私はあえて、社内のメンバーに、より大きな成果を要求しようと思います。

私たちはまだまだ十分ではありません。まだまだ満足できていません。まだまだユーザーの人生を前に進められていません。

私たちは、自らのプロダクトをもっと磨く必要があります。

ユーザーが変化に躊躇できないぐらいに、圧倒的な価値を提供しなければなりません。

マネーフォワードCTOが考えていること(2020年6月)」より

苞山:これは事業へのコミットにも繋がりますよね。

そのため「将来的にCTOの交代はあっても、取締役としての中出さんに代わる人は想像できない」という声もありました。

中出:「社会に貢献したい」という思いは中学生くらいからずっとありますね。両親も当たり前に社会や誰かのために働きかけるタイプなので、その影響を受けているのかも。

例えば、学生時代に真剣に自衛隊を目指していたことがあったんですが、その時も、当時の社会情勢から、自衛隊を希望する人が減っているというニュースを見て「みんながやりたくないことなら、逆に私がそれをやりたい。それで確実に助かる人がいて、求められているならやりたい」と思ったんです。

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苞山:ほえー。もうすごいぶっちゃけて聞いちゃうんですが、中出さんの私利私欲はどこにあるんですか?

中出:あんまり無いかも…。若い頃はもう少しあった気もするんですが。

例えばお金であれば、自分と自分の家族が生きていける分は必要ですが、それよりも自分がこれまで育ってきた環境、マネーフォワードも含めたコミュニティにすごく恵まれてきたので、社会に恩返ししたいという思いが強いですね。

成長に関しても、自分よりも会社やメンバーの成長の方が大事です。

あ。でも、CTOである私の想像力やキャパシティが、否応なく会社の技術のキャップになると思うので、その点では常に成長しなければと思っています。

苞山:…😌|||

中出:え?すみません、話が真面目過ぎましたか?撮れ高足りないですか?

苞山:いいえ。中出さんを疑っていた矮小で邪悪な自分を恥じていました。(冒頭参照)

中出:なんと。

苞山:中出さんの「使命感」みたいなものは、何か理由があるとかでなく、内なる中出さんから自然に生まれているんですね。

とりあえず、ある日突然、マネーフォワードのみんなでデスゲームに巻き込まれたら、中出さんを頼っていいですか?

中出:…え?

苞山:中出さんなら冷静に対応して、悲惨な殺し合いから全員で生き残る道を探してくれそうなので。

中出:…わかりました。その時になったら善処します。

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(自分に配給された武器も全部中出さんに渡そうと思います)

CTOは自分よりも優秀な人に引き継いでその後は👴

苞山:話が飛びましたね。最後に中出さんの考える今後のミッションを教えてください。

中出:まずは会社の成長ですね。

そのために、CTOを自分より優秀な人に引き継がなければと思っています。

自分がダメという意味ではなく、会社がより成長することを考えると、若手にどんどんチャンスを与えて育ってもらうか、今のVPoEに引き継いだり、社外から優秀な方に来てもらう方が良い。

なかなか次が見つからなくて、私がCTOを10年続けてしまうようなことがあれば、会社の技術発展のリスクになると思っています。

苞山:そうなった時、中出さんはどうされるんですか?

中出:もう少し裏方に回って、何なら定年までマネーフォワードでコツコツ勤めあげたいです。

苞山:意外!刺激を求めてどっか行っちゃうと思ってました。これまでも色々な会社にいらっしゃったので。

中出:マネーフォワードが好きなんですよね。

シンプルですが、社会やユーザーから「頑張ってるね」「素晴らしいよね」と評価されていて、辻さんはじめ創業メンバー、経営メンバーの人柄がそのまま会社に表れている、本当に良い会社だと思います。

苞山:中出さんの人柄もね。

中出:ありがとうございます。今はその立場をしっかり自覚するようにしています。

なのでCTOを誰かに交代したら、例えば、グループ会社の立ち上げ時に土台作りのためにCTOに入ったりするのもいいですね。いや、コード書くの好きなんで、現場で書いていられたらそれでいいかな。時々小言も言ったりする、安定感ある古株みたいな。

でも、後者はメンバーから「迷惑なんで絶対やめてください😉」って言われたんで、諦めかけています。

苞山:かわいそう(笑)

中出:なんらか会社に貢献できる道を探そうと思います(笑)

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(中出さんありがとうございました!)

最後に📝

やっぱり素敵やん。なんかもう、ずるいわ。逆に。

エンジニアだけでなくノンエンジニアから見ても素敵な中出さん。そういう人がCTOでいてくれるのは、会社にとっても幸せなことだなぁ。と改めて思いました。

中出さんやマネーフォワードの技術に興味を持っていただけた方は、是非 マネーフォワード エンジニアブログ も読んでみてくださいね😊(中出さんの「考えていること」シリーズもありますよ!)

ほな!

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