美味を深追いしゲロと化す

中学生の時、食べ放題でいっぱい食べた後にゲロった経験があります。

これをことわざにするなら「美味を深追いしゲロと化す」でしょう。
架空ことわざ美味ゲロです。

先日マンション購入について調べて記事を書きましたが、何やら不動産を買うことで騙される人が多いそうです。
これも「不動産をすれば家賃収入で儲かる！」「土地の値段が上がれば売る時に得をする！」という美味ゲロです。

実はこういった欲を出した結果損をする美味ゲロは世の中に溢れかえってます。

「倍にして返すからポイントを送って」「良いことしてあげるからホテル行こ」「スマホ一台で会社員の５倍稼げるセミナー」「続きを見たいならこのリンクをクリック」

こうした美味な餌を深追いしゲロと化した人は多いものです。

麻雀というゲームには「降りる」という言葉があります。

麻雀は手にした牌を揃えるゲームですが「後少しで揃うぞ！」という美味を深追いしてしまった結果、自分の捨てた牌に「ロン！」と言われ自分が揃えるよりも遥かに高い点数を取られることがあります。

つまり上がる（牌を揃える）以上に降りる見極めをすることも大切なんですね。

そして”降りる”というのは地味です。
何もない無駄な時間を過ごす感じがします。

例えば「スマホで稼げるセミナー」みたいなものに参加した人は、それが詐欺だったとしても自分が払った金額や時間、慕った人が無駄だったと認めたくないからこそ”降りる”ができなくなってたりします。
”降りる”ことを決めた結果、今までが無駄になると確定します。

ただし、”降りる”タイミングが遅いほど気付けば大量のゲロと化します。
それは負債の額であったり、無駄に年をとったり、失った交友関係だったりします。

美味ゲロにならないように考えるポイントは２つ。

・本当に美味か？
果たして食べ放題だからといって食べまくるのが本当に得なのでしょうか？
手に入るのはその時の満足感と未来の贅肉だけではないでしょうか。
よく考えてみるとその美味は大したものではないかもしれません。

「スマホで月に3万円稼げる」と聞くとなんか凄そうに思えますが、よく考えれば「１週間バイトすれば良くね？」と気づきそうなものです。

・ゲロの量を減らす
これは損切りと呼ばれるやつですね。
失うものを抑えることで、食えば食うほどゲロの量は増え後始末に手間がかかります。

ワンルームマンション投資3000万円と行った時に確実に「3000万円＋金利＋固定資産税＋修繕費」の請求が発生します。
それを家賃収入と売却益という美味で本当に補えるでしょうか？
それをローン組んで50年も考える価値があるでしょうか？

まとめ ： 欲望がある限り美味ゲロは続く

これは「騙される奴はバカだな」という単純な話ではなく、利益を得ようとする人間は人の欲望を刺激するのに長けているため本能レベルで従う可能性があるわけです。

遭難した人は目の前の食べ物が例え腐っていても口にするでしょうし、コンプレックスを持ってる人はそれを補おうと必死になってしまいます。

そして渇望している状態というのはそれを利用することを考える人が近寄ってきます。

お金の話題に食いつく人間をSNSで集め逃げられないようにして闇バイトをさせるなど、近年ではかなり巧妙な手口が広がってきました。
とはいえどんなに時代が進んでも美味しそうに見える餌にはお気をつけください。