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木を見つつ森を見る

システムシンキング入門
西村行功著

複雑な問題を扱うための「新たな言語」

只今、勉強中の「組織変革コンサルティング」に関する打合せにオブザーバー参加させていただき、教えていただいた新しい思考法です。

今までのロジカルシンキングでは、問題が発生したときに直線的に「結果→原因」と原因追及をして「犯人捜し」に陥り、メンバーは責任を追及されることを避けるため、真実が表に出てこないという現象が起こります。

これに比して、システムシンキングでは、「どうすれば改善できるのか?」と表に現れている出来事のをみて対策を講じるのではなく、根本的な原因を理解して構造全体を作り変えていくという前向きな考え方という風に感じました。

ということで、早速課題図書の1冊である本書を手に取ってみました。

本書によると、システムシンキングとは、今までの静的(スタティック)な考え方であるロジカルシンキングを超えて、日々変化する時間的観念を盛り込んだ動的(ダイナミック)な考え方として、「問題の抜本的な解決」 のため、様々な要因の影響関係からなる構造を明らかにし 、事象の全体像を把握する思考法です。

う~~ん。
何だか難しそうですが…

大事なことは、「粘り強く考え続ける」ということだそうです。

【新しい発想法を身に付ける方法】
①「時間の変化によって事象がどう変化しているか」のパターンをつかむ
②パターンの間の因果関係を見つけ出す
③システムの構造を理解する
④メンタルモデル(暗黙のルール)を認識する

悪循環を断ち切り「強みの連鎖」をつくる

ロジカルシンキングでは、問題を細かく要素分解して「ロジックツリー」を使って「原因と結果を探る」という因果思考をしていましたが、システムシンキングでは、ロジックツリーで分解された各要素間の因果関係を明らかにして、時間の変化による因果関係の変化を循環図(「因果ループ図」)で表します。

因果ループ図では、因果思考で得られた「原因→結果」の「結果」が「原因」に戻されて、原因に影響を与えているという「循環」(ループ)=フィードバックという考え方が大きな特徴です。

【2つのフィードバック・ループ】
①拡張フィードバック・ループ
お互いの要素の変化の方向をより強化する作用(自己強化的性質)
②バランス・フィードバック・ループ
要素の変化方向がお互いの動きを打ち消し合い均衡した状態に向かう性質

最後にシステムシンキングの実践活用法では、「外部環境の変化の読み解き方」「システム全体での戦略の立て方」「組織の強みを好循環させる方法」など、知的資産経営に活用できる視点の解説があり、人を活かす経営である知的資産経営支援と組織変革支援には共通しているということ確認できて、改めて強みの一貫性の好循環につながっていることに気が付き益々やる気が出ました(^^♪

頑張りまーす!





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