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投稿詩傑作集に「羊を喰らう」が掲載されました・ココア共和国4月号|女の哲学

月間ココア共和国(あきば詩諸工房)という雑誌に、「羊を喰らう」という詩が傑作集1に選ばれて掲載されました。

NOTEで詩を毎日投稿し続けたからこその出来事です。

詩を投稿し始めたのは、「ココア共和国」っていう名前がいいな~と思ったからです。

かつて寺山修司氏に見い出された秋亜綺羅氏が作った詩の月刊誌で、とにかく詩を楽しもうよという趣旨です。これからの詩人の発掘にも貢献しており、また、大好きな女優の秋吉久美子さんが関わっていたのもポイント高し!

詩の選出時に、その秋吉久美子さんだら「いいね!」をいただいた詩は、私の30年来の友人が、「貴女らしいわ~」と大笑いした作品。


さて、この羊は何を象徴しているのでしょうか?

真の女、真の男とは?

絶対的な自立を描いた作品です。


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羊を喰らう

  羊が一匹
  羊が二匹

  簡単に食べ尽くした

  羊が三匹
  羊が四匹

  ちょっと太っていたけれど
  何とか平らげた

  羊が五匹
  羊が六匹

  ちょっと弄び
  残酷な遊戯のあと
  内臓だけを貪った

  羊が七匹
  羊が八匹

  硬すぎる肉にてこずったけれど
  腐らせてすすった

  羊が九匹
  羊が十匹

  あまりのおいしさに
  肉の一片も残さず
  美しく飲み込んだ

  羊が百匹
  羊が千匹

  狩りの腕は冴え
  あらゆる羊を
  試し食い

  そして出会ってしまった
  全く歯が立たない羊

  どう料理しようかと
  思案する

  この羊を傷つけることは
  自分自身を傷つけること

  自分と同じ味がする
  己を食べる感覚で
  この肉を食らうことができようか?

  それでも本能は告げる

  喰い尽くせ

  骨の髄から爪一片まで

  喰って喰って喰い尽くせ

  それが血となり肉となり

  あなたは
  真の女に
  なるのです

  真の男と
  まぐ合うために

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(photo: ©MikaRin)







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