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ほんの10歩先の世界|【MikaGoRock美加語録 】

明け方に「どうかこの世界の美しさを讃えてください」という美しい声がした。何度も、何度も。ちょっと切ないくらいに。

あとになって、それはどういう意味だったのだろうかと考える。私たちは自然は美しいといつも言っている。そして忘れる。まるで自然を消費しているかのように。この声の意味するところは自然との関係性のことだろう。

自然は私たちの一部ではない。
私たちが自然の一部なのだ。

生も死も、性欲さえも、大自然から与えられているものだ。そのことを忘れなければ、人間は調和の中で生きることができる。

瞑想の森に入る時、私は靴を脱ぎ、精霊たちに一礼して、ちょっとだけの滞在を赦してもらう。人間などとてもかなわない大自然への畏怖心ともに、大地に平伏し、心をまる裸にして身を投げ出す。すると忘れてしまった様々な感覚が目を覚ます。

たとえば人間は最初から与えられ続けていると気が付いてしまうこと。その美しさを讃えることは、大自然を、そして自分自身をも讃えることになる。

降っていた雨が止んだ。ふと庭に目をやり、おもわず外に出た。たった10歩先に、こんな世界がひろがっていた。


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(Photo: ©MikaRin)




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