【マイナビ『2019年度新卒採用・就職戦線総括』 10/3】

【マイナビ『2019年度新卒採用・就職戦線総括』 10/3】
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一部抜粋

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新卒採用を実施する理由
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新卒採用を行う一番の理由は「事前の計画による定期的な採用」
新卒採用を行う理由としては「事前の計画による定期的な採用」が最も高く、将来的な組織運営を見越した採用を実施 していると思われる。
一方、中途採用は「専門能力や技術を持つ人材の獲得」が最も高くなっており即戦力になる人材の 採用を重視していることがわかる。
また、「慢性的な人手不足」を理由とした採用ではどちらかというと中途採用をメインに 実施している様子が窺える。

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初任給は増加傾向
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この1年で基本給を上げた経験を持つ人事が半数以上
2018年マイナビ企業人材ニーズ調査で「採用目標達成のため、この1年で基本給を上げることがあった」割合は新卒 で53.3%と、半数以上が基本給を上げていることがわかった。
従業員規模別に見ると、従業員規模の大きな企業ほど 割合は高まるが、従業員100人未満の企業でも49.2%の企業が基本給を変更している。
厚生労働省の賃金構造基本 調査の初任給を見ても、従業員100人未満の企業の初任給が20万円に達しており、上昇している事がわかる。
近年で は一律で初任給を上げる企業に加え、学生個々の能力にあわせて初任給に差をつけて設定する企業も出始めており、 更なる上昇も予想される状況となっている。

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「インターンシップ以外」に学生が実施した就職活動準備とは
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広報活動開始前は、就職活動に関する情報収集を中心に準備
インターンシップ以外に行った就職活動の準備では、 「学内ガイダンス(企業参加なし) に参加」(65.9%) 、 「就職情報 サイトに登録した」(64.1%) 、「気になる企業の採用ホームページを見た」(59.1%) が上位に来ており、積極的に就職活 動に関する情報収集を行っていることがわかる。
また、インターシップ参加有無別でみると、参加学生の方が不参加学生 より就職活動準備の実施割合が高い。
逆求人サイトに登録する :13.3% (インターンシップ参加者の場合15.8%)

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インターンシップに初めて参加する時期
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インターンシップ経験者の6割が、前年の8月までにインターンシップを経験している
インターンシップの経験がある学生に初めて参加した時期を聞いたところ、60.9%が前年の8月までに1回目の参加をし たと回答した。
初めての参加をした学生が最も多かったのも8月で35.0%であった。
就職活動開始前年の夏季休業期間に インターンシップ参加をする学生が多いことがわかる。

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インターンシップ参加社数の経年変化と分布
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インターンシップ経験者の約8割が、複数企業のインターンシップに参加している
1人当たりのインターンシップ参加社数を前年と比較すると、やや減少しているように見えるが、参加社数分布をみる と参加社数には両極に偏りがあることがわかる。
特に、『初めて参加した時期』別でみると、最初に参加した日が9月ま で(サマー期間)の場合のほうが、シーズン通して参加社数は多い傾向が見られた。
20年卒全体でも、半数以上が3社 以下であるが、一方で、「6社以上」と回答した学生が22.7%(前年比+1.4pt)であることにも注目したい。

〜エリア〜
日本を10エリアに分けるとやや地域差はあるものの、いずれもインターンシップの参加率は7割を超えている。
また、1人 あたりの平均参加社数は前年よりもやや減少しているケースもあるが、18年卒からの3ヵ年で見ると、18年卒から19年卒 のタイミングで概ね増加しており、そのまま高い水準を維持していると言える。

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インターンシップ参加企業への選考参加について
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インターンシップに参加した企業の採用選考を受けた割合は84.5%
内々定を保有している学生への調査において、インターンシップに参加した企業の採用選考に学生が参加した割合は 84.5%となった。
選考を受けた理由は「元々志望企業だった」が最も高いが、業務内容や社員の印象、インターンシップの 内容がよかったことを理由に選考を受けた学生もいた。受けなかった理由は「志望業界が変わった」が最も多い。

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インターンシップにおける問題点
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インターンシップにおける問題点は「母集団不足」と「マンパワー不足」
インターンシップを実施する企業が増えるほど、競争率が高くなり、「母集団不足」を問題点にあげる企業が最も多かっ た。
また、業務内容は業種によって大きく変わるためか、就業体験を基に設計されるプログラムの内容に関わる項目については、業種区分によって回答のばらつきが見られた。

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採用がうまくいった中小企業が採用広報前に実施していること
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広報活動開始前の活動は学生との接触機会を重視 インターンシップ実施割合は1.6倍
従業員300人未満の中小企業に限定して、自己採点が高い企業(※)のインターンシップ実施割合を見ると、自己採 点の低い企業の約1.6倍高い。
またインターンシップ以外の施策では、「社内見学の受け入れ」「業界イベントの参加」 「社員と学生の座談会や懇親会の実施」など学生との直接接触の機会を積極的に作っていることがわかる。

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学生が入りたい安定している会社の定義変化
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「2020年卒マイナビ大学生就職意識調査」の「企業を選択する際重視するポイント」を最大2つまで聞いた設問で、2001年卒以来 初めて「安定している会社」がトップになりました。
一般的に「大手企業」=「安定している会社」というイメージがありますが、今回の調査では「大手志向」が前年を下回ったにも関わ らず、「安定している会社」は大幅に増加していたのです。
その理由を探るため「安定している会社」を選んだ学生(※)に注目し、 彼らが選択したもう1つの項目を近年同様、売り手市場で大手志向が同程度であった2009年卒と比較してみました(上位抜粋)。
順位の違いこそあれ、どちらも大手企業でのイメージが強い「待遇の良さ」など条件面の項目が共通しています。
注目したのは2020年卒では「これから伸びそうな会社」が3位に入っていることです。
2009年卒の9位(4.1%)から順位、割合ともに 伸びています。
「安定している会社」の捉え方が、『条件が整っている→大手企業に多い』から『条件が整っている&これから伸び そう→大手企業ばかりではない』に変化したと考えられます。
2020年卒学生は、経済や労働環境等の先行き不透明さから、現在の企業の「安定」が将来の「安定」を保証するものではないと考 え、「これから伸びそうな会社」は、「将来もなくならない会社」であり、これこそが「安定している会社」だと捉えるようになったので しょう。大手、中小、ベンチャーに限らず、成長性が見込め「将来も安定」且つ「条件面も良い」という会社に入社したいというのが学 生の本音なのかもしれません。

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