見出し画像

世界は分母で見る

こんばんは。
1人10万円をオンラインまたは郵送で給付されると発表がありましたね。
この10万円の意味をぜひ理解して、国民全員が散在してほしいものです。

さて、今日は「分母」について。
数学嫌いの人も、数字に慣れておくことをおすすめします。
なぜなら、社会は数字で出来ているからです。
特に、数字に騙されたくない人は分母を意識するようにしましょう。

分子に惑わされる

先日私がアップしたこの記事ですが、

「家事で一年間に50時間も無駄にしている」と書きました。

趣旨としては、毎日の少しの家事時間が積もり積もって人生の時間を奪うってことが言いたかったのですが、

この50時間という字面だけをみて「やばい!」と思った人はいませんでしたか?
目の前に示された数字に目を奪われる癖は早めになくしておいたほうが良いです。

確かに50時間はとても長く見えます。
ですが、1年間は時間換算すると8760時間です。
50/8760=0.005707
なので、50時間は1年の0.5%くらいになります。消費税以下ですね。ほぼ誤差の範囲。

更に、例えばよく見る予備校の「東大5人合格!」という看板。
これも、「5人も東大に合格した人がこの予備校にいるんだ!すごい!」って思わせる罠の可能性があります。
東大受験生1万人中の5人と、東大受験生100人中の5人では、信ぴょう性がまるで違います。ですが、分母を隠すと、どちらも「5人合格!」となるわけです。

数字の奥の分母を見ろ

私の大好きな「ドラゴン桜」シリーズの三田紀房さんの、「エンゼルバンク」という漫画のセリフです。

画像1

名言ですね。ここで問題を一つ。

ある金持ちのもとに、一通の手紙が届いた。
「来週はA社の株価が上がります」
手紙の通り、翌週A社の株価は上昇した。
その次の週も、その次の週も、毎週手紙は届き、株価の動きをピタリと当てて見せた。そしてそれは半年間続いた。
金持ちは、感動しその手紙の主に資産運用を任せるため大金を振り込んだ。

手紙の主は、なぜ株価の動きを半年間当て続けられたのだろうか?

株価の動きを当て続けられるような人がいれば、信託投資先としてこれ以上ありませんね。
当然、そんな上手い話があるわけないので、トリックがあります。

そのトリックを解く鍵が、「分母を見ろ」です。

騙す側と騙される側

さて、なぜ手紙の主は株価の動きを当て続けられたか?

キーワードは、分母。
今回の話の分子は、この話に登場する金持ち『1』。
そして、分母は『1万人以上』

手紙の主は、半分の5000人には「上がる」、もう半分には「下がる」と送りった。その次の週には、先週の当たった方にだけ更に半分ずつに「上がる」「下がる」と手紙を送り続け、今回の金持ちが、1/10000を勝ち残った一人だった、という話です。

自分は分子しか見えないので、手紙の主がスーパーマンに見えるでしょう。
実際はただの詐欺師だったのですね。

こんな風に分母を見ることは、社会を見るうえで非常に重要です。

まとめ:分母を使いこなせるようになろう

数字は信頼性が高い物です。
ですが、一部を隠した途端に胡散臭くなります。

分子の下にある隠れた分母を意識することで、あなたは数字に騙されづらくなります。
数字の下に分母を付けて提案するだけで、あなたの使うデータは信ぴょう性がとても高くなります。

ぜひ、分母を使いこなせるようになりましょう!

P.S.

三田さんの「ドラゴン桜」「エンゼルバンク」「インベスターーZ」シリーズはどれもおススメです。
今回の「株価の動きを当て続ける手紙の主」の話は、「エンゼルバンク」に載っています。
まだ読んだことのない人は、ぜひ!

2020.04.17

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?