見出し画像

今も変わらぬ夢の国




ミ◯キー「夢を見るなら、夢の国で見ろ!」




ありもしない天命が、男を徹夜で夢の国へと駆り立てた。



後輩「ディズニー行きません?」
私、同僚 「「いいねぇー!」」




「朝5時集合で!」
「「いいねぇー!」」




ー仕事終わりー
(明日は早起きだし、すぐに寝よう!)



ー深夜1時ー
(はわわ~、アトラクション楽しみぃ~)



ー深夜3時ー
(楽しみすぎて寝れねぇ・・・)



ー天命を受ける(受けてない)ー
(そういうことかよ・・・!)



ー朝5時前ー

アラーム「行くぞ!」
 徹夜の私「おう!」




ー睡眠時間0分ー

久しぶりのディズニーは徹夜でした。






夢の国を前に夢を見る暇などない。
眠気はない、あるのはどのカチューシャを買うかの迷いのみ。

目的のカチューシャ、合わせて買ったサングラスを付け、
オシャレに仕上がった私。

出口で連れを待つ私に、遠足学生たちの声が聞こえてくる。




『出口にサングラスのやべぇのいるwww』




周りも探してもいないサングラス。
なるほど。




私だ。




まだまだ子供。
思ったことを素直に出してしまう純粋なお年頃。

その素直さはいつまでも大切にしてください。
でもその言葉がお兄さんには深く傷つくことを覚えてください。


そして、同僚と後輩よ。


お前らもなにわろてんねん。



連れに笑われながらも、久しぶりのディスニーは新鮮だった。

本当に学生ぶりに来たということもあり、
アトラクションの記憶や、パーク内の造形は殆ど覚えていない。

目新しく、どこか懐かしい。

思い出せない夢の国。
まるで夢を見ているかのように感じる。

しかし、覚えていることもあった。
小さい頃、大好きだったアトラクション。



【メリーゴーランド】


回る白馬に乗って、記憶が巻き戻る。

最後に乗ったのはいつだ。
ライトアップされたお城を見ながら乗ったのは、初めてだった。

懐かしい記憶だが、少し違和感があった。
見える景色が違っている。

自分の目線が高くなっていた。
あの時、大人たちが見ていた目線に。

自分の白馬しか見えなかったあの頃。
今は友達の白馬も一緒に踊っている。

大人は皆こんな景色を見ていたのか。


(ずるいなぁ)


そんな私も立派に成長し、
片手でポールを掴み、
撮影している学生たちに手を振るヤバい奴。




きっと明日の学校で話題になっているだろう。



『メリーゴーランドにやべぇのいるwww』




皆に笑顔というイルミネーションを灯そう。
それが私なりの、白馬の王子様。




軋むスキニーパンツを慰め、回り続ける。

怖がりながらも、一人で乗った、メリーゴーランド。
今では、片手で乗りこなす、メリーゴーランド。

対照的でありながらも、記憶に深く根付くことだろう。

学生時代ぶりのディズニーは、少し小さく見えた。
そして、あの頃から変わらず、夢で溢れていた。

まだ帰りたくないと、わがままを言っていた頃の腕は、
『またね』を告げるバイバイに変わる。

そして私は思い出す。
ここはいつだって、童心に帰れる夢の国だということに。

家に着くまでが夢の国。







そして、帰りは後輩の車で夢の国。




夢の続きを見る先輩をどう思うのか?
その答えは誰にもわからない!




後日、ご飯を奢らされたのは別のお話。
睡眠の大切さも思い出させてくれた夢の国であったとさ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?