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変位とは何か?

高校物理を勉強すると変位という言葉が出てきます。
私は最初これを見た時に距離と何が違うんだ?と思いました。
私の失敗はこのことに疑問を持ちながらまあ一緒でしょ(笑)
と軽くスルーしてしまったことです。
高校物理で陥りやすい誤った勉強法の一つに理解していないのに問題集を解きまくることが挙げられると個人的に思っています。
物理は理解して公式を使わなければ成績が上がることはないと思った方がいいです。逆に理解さえできれば成績はすぐについてきます。

はい、話がそれましたね(笑)
本題に入っていきます。


距離と変位の違い

結論をはじめに言うと
距離はスカラー量、変位はベクトル量です。
スカラーとベクトルを忘れてしまった方もおられると思うので復習をしましょう。
スカラー
1つの量だけで表せる量のことで例としては以下のようなものが挙げられます。例)温度、長さ、速さ…など
ベクトル
複数の量を1度に示さなければ表現できないような量。スカラーと違い向きをもつもの。例としては以下のようなものが挙げられます。
例)位置、力、速度
定義としては以上になります。

変位と距離の具体的な違いを実感できるように簡単な問題を出題します。
是非答えを見る前にやってみてくださいね。

【問題】 原点Oにある物体が存在していると仮定する。
原点を出発した物体がX軸の正方向に+10だけ移動しX=10で引き返しX軸の負方向X=-10まで移動する。この場合の移動距離と変位をそれぞれ求めよ。


図1.     X軸を移動する質点の模式図


【答え】 移動距離は30   変位はX軸の負の方向へ10

【解説】
移動距離はスカラーなので単純に通った道の長さを足すだけでOKです!
なので10+10+10=30となります。
一方で変位はベクトルなので原点からの向きとその大きさに注目します。
はじめ、X軸正方向へ移動しますが最後にはX軸負方向X=-10に行きつくため
結局X軸の負の方向へ10だけ移動したものと考えることができます。
変位は位置の変化を表していてその途中の過程にはよらないことが分かりましたね。


距離と変位の違いは以上です。
では、次の記事でお会いしましょう。さようなら~


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