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コロナ禍で見たもの:支配と言語
前回の記事は、現場にいた者としての個人的な記述だったが、一歩引いてコロナ禍と人間のことも書いておきたい。
哲学者ヘーゲルの有名な言葉に次のものがある。
私は哲学徒として、ヘーゲルのこの言葉を常に指針にしている。つまるところ、思想というのは時代性を超えることはできないのであり、常にその時代を洞察しその中で時代を最も把捉した思想(概念)を生み出すことが哲学の役目であるということだ。
それには歴史文
コロナ禍で見たもの:独白と呪詛
「コロナ禍」と呼ばれる混乱がはじまってから一年以上が経った。
多くの人が人生を振り回されたであろうが、私も例外ではない。むしろこの災厄をある意味では「中心」から見ていた。
この苦しみと失望に満ちた一年を振り返り、呪詛を吐きながらこの感情を供養したいと思う。
私はしがない一公務員で、感染症関連の部署にいる。この言葉の指す意味はただちにわかってもらえるだろう。コロナウイルスが流行りはじめた昨年の