年に1度の、原因不明の激痛に悩まされてます
初めてそれが襲ってきたのは、社会人1年目の8月。
朝起きて、1階に降りてトイレに入ったそのとき。
お腹が痛い。痛すぎる。
でも、お腹を下したときのあれとは違うことはすぐわかる。
まったく茶色いものは出てこない。下りてくる気配もない。ただ、ひたすら痛い。
その場でお腹を抱えてうずくまる。痛みが少し弱まったところで少し立つ。また痛くなる。
ここは真夏のトイレ。1分といるだけで顔が熱くなり汗だくになるその空間で1人、腹痛に悶える。
気づいたらだんだん手が痺れてきて、気持ちが悪い。
息も絶え絶えになり、肩を揺らして呼吸をする。
下着をやっと元の位置に戻して、前に屈みながらトイレを脱出、リビングに倒れ込む。
これはまずい。
生まれてはじめて私は救急車を呼んだ。
4回中3回、命の危機を感じて救急車を呼んでしまう
とにかくお腹が痛すぎる現象は、だいたい年に1度のペースで突然くる。
1回目は地元の大きい病院で点滴をして、いろいろ検査をされて。ストレスからきた急性胃腸炎と診断されたが、はっきりとした原因はわからず。
2回目は、1人で居酒屋で飲んでいたところ突然激痛がきて、這うようにすぐ店を出た。
当時同棲していた彼氏がすぐに迎えにきてくれて家に帰り、しばらく様子をみたものの治らず救急車を呼んでもらう。
初期診断で原因はわからなかったが、すでに夜遅かったため詳細な検査はせずに帰宅した。
3回目は自宅での朝。さすがに3回目ともなると対処法に慣れてくる。
これまでの痛みは、救急車で運ばれている間におさまっていった。
「横になって30分耐えればなんとかなる」と思い、痛み止めを詰め込み布団に倒れ込む。
次第に痛みはおさまり、その後問題なく出勤した。
4回目は、近所に住む1つ上の先輩と遊びに行く約束をしていた直前。
前回同様、横になって様子を見ようと思ったが、30分耐えても治らなかった。
それどころか、息が苦しい。泣く泣く救急車を呼んで先輩にも連絡。
救急車到着の少し後、先輩も駆けつけてくれて、病院まで連れ添っていただいた。あのときの感謝は忘れない。
次の日の社長懇親会で、CEOに「大丈夫だった? 」と心配されたときは、情報の早さに驚いた。
激痛の共通点
その痛みは突然来る。
1回目で「急性胃腸炎」と診断されてから、ストレスと関係あるのかな、と思いきや、(自覚している範囲では)なんともないときでも急にくる。
生理周期と関係している説も拭えない。
痛みがくるときは、生理前日か前々日である場合が多い。
ただ、確かに毎月生理痛は律儀にくるものの、命の危機を感じるほどのものではない。
それに、4回目は婦人科で診てもらったが、そこでも異常は見当たらなかった。
救急車でよく、救急隊員の人に「今の痛みは10段階でいうといくつ? 」と聞かれるが、あのときの痛みは間違いなく10。いや、15。
それは急にくる。だから生き急がねばならない
健康診断ではなんともない。どの部位も不自由なく動くし、見かけは健康。
それでも、急に痛むことはある。それは腹痛に限らない。
お酒の飲み過ぎが仇となり急に肝臓が悲鳴を上げるかもしれないし、不摂生が祟り急に血液検査の結果が悪くなるかもしれない。
悪いことを悪いと事前に診断されれば、どんなに良いものか。
より、生き急がなければいけない理由が見つかった。
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