女子校は、女性らしさを育む場所じゃない|埼玉県立高校の共学化は本当に、ジェンダー平等に繋がるのか
私が女子校に通っていたときにも、噂程度で聞いたことがあった。
「共学にしたいらしいよ」
「え、絶対やだ!」
「うちらの高校は絶対共学にならないよね」
当時は笑い話にしていたけれど、「共学になるなんて絶対に嫌だ」という意見はみんなぴったり一致していた。そんな話が時を超えて、すぐそこまで来ているとは思っていなかった。
埼玉県は本当に、県立高校の共学化を推し進めたいらしい。
時代は少子高齢化。子どもの数は減るし、それなのに教員の数は足りないと聞く。学校の数を減らしたい気持ちもわかる。むしろ、そういう数値的な理由を並べてくれる方がまだ納得できる。
共学化を進めたい理由が「ジェンダー平等の観点から」って、どういうことだよ。
※出典はこちらの記事です▼
共学化を進めたい人には、男子校あるいは女子校に通ったことがあるのか、その経験を踏まえた上で本当にその意見を述べているのか、直接訊きたい。
何が男女平等だ。
少なくとも私が通う女子校は決して、女性らしさを育む場所じゃなかった。
社会に出れば男性がやってくれるだろう力仕事も、演劇の男性役も、集団のリーダーも、そこでは全て女性がやる。理系を選択しても珍しい目で見られることは無いし、化粧に興味が無くても責める人は誰もいない。性別に遠慮することなく一緒に議論して、支え合い、高め合ってきた。
女子校は男女平等を阻害する場所ではなく、性別の壁(女であること)を取っ払ってひとりの自立した人間として生きる術を学ぶ場所なんだ。
そこに男女という概念は存在しないし、問題にすらあがらない。
上記の記事では、共学化に反対する男女4校の同窓会長が会見した様子が書かれている。喜ばしいことに、この4校の中に私の母校が含まれていた。
私もこの状況を黙って見ていられない。
女子校OGとしてこの場でしっかり、「埼玉県立高校の共学化」に反対する声をあげようと思う。
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