ニチアサの話がしたい vol,86

■今週のリバイス

・「忘れる」地獄、「忘れられる」地獄

　人が、仮面ライダーに「変身」する。その人ならざる力を手にするための「代償」は、変身者への身体への負担、寿命の減少、あるいは人間性の喪失など、シリーズの中でも様々な描き方がされてきたが、仮面ライダーリバイ五十嵐一輝に課せられた「代償」は、「記憶がなくなること」であった。第4話のラストから「一輝が活躍するごとに家族写真から一輝が消える」ことは示唆されていたが、愛する人たちを守るため、命を懸けて戦う度に一つづつその愛する人たちの記憶を失わねばならないだなんて、「そんな残酷な運命を背負った仮面ライダーは桜井侑斗だけでたくさんなんだよ！！」と思わず頭を抱えて叫んだ貴兄諸君も多いのではなかろうか。無論、ご多聞に漏れず私もその1人であるが。