ニチアサの話がしたい vol,120

■今週のギーツ

・「神」無き世界の最終戦

　『ギーツ』15話「謀略Ⅵ：仮面ライダーの資格」良かった……とても良かった……。自分がいつか記憶を消された時のための策を事前に講じ、（「龍騎」ファンの読者の皆様にしか分からないと思うが、ギーツ版「金色の羽根はとにかく後ろを殴れ！！」だ）変身できずとも常に真っ先に人々を助けようとする英寿の天性のヒーローぶり。英寿が過去に叶えた願いから、彼には仮面ライダーの資格があると自分なりの方法でゲームマスターに抵抗を示すツムリのナビゲーターとしての誇り。持ちうる力の全てを振り絞って街の防衛に当たるが守れきれず、自分たちにはまだラスボスを倒す実力がないという無力感と、居なくなったデザ神、英寿の存在の大きさを噛み締める景和と祢音。そして「なぜだ……俺とお前の何が違う！」と、これまでずっと胸にしまってきた本音を爆発させながら、英寿に希望を託し消えていく道長……。「ギース落とし」に執心していたギロリが本人が、英寿が一番最初に叶えた「俺が死ぬまでデザイアグランプリに参加できる世界」という願いをなんと忘れていた（しかも、彼らが英寿の願いにより家族になった時、この願いのことが3人の中で話題に上がっていたのにも関わらず、だ。普通覚えてるだろ！！）というまさかの凡ミスは衝撃的すぎてちょっと、いや結構笑ってしまったが、それぞれが、それぞれの想いを胸にギーツという「神」無き世界で活路を見出そうとする、ライダーたちやツムリのひたむきさには素直に心を奪われた。