☆ ふたりのあいだにクッションを③
実家にいた時、私はあまり冗談を言わなかった。多分両親の言葉を額面通りに受け取り、冗談が通じない頑なさがあった。
その反動が出たようで、結婚後は家の中でおふざけばかり言うようになってしまった。笑ってばかりで明るいが、甘いムードからは遠くにいる気がする。自分が真剣に向き合うのを回避している可能性もある。
「 笑わせた方が勝ち 」という空気があり おふざけの応酬が止まらない。
家庭内ユーモアは難しいものでなく、生活に必要なものだと知らなかった。
両親も身をもって私にユーモアを示してくれていたのだと思うが、力を入れて挑むように真面目に聞いていたので素直にたくさん笑えなかったのかも (笑)。
最近やっと両親との電話で心から笑えるようになった気がする。良くも悪くも私がゆるんできたのだ。
どんな人とのあいだにも、ふかふかのクッションがあればいいなと思う。ユーモアはそのクッションになるだろうか。どのラインまで踏み込んでも許されるか感受性が求められる。
まだまだ頭がかたいので、きつい言葉の裏に隠された愛や、難解な冗談も自由に解釈できるようになりたい。
暑いなかお読み頂き、ありがとうございました。やわらかな新しい風が吹きますように ☆☆☆
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