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私のトリセツ|人生を狂わされている20年間大好きな人編

20歳。
日本から約10時間、帰りは12時間と半日かかるほどの距離を私は一瞬にして超えた。そう、赤西仁様のライブに行くために。

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10歳。クラスが嫌いで集団行動も全くできず、色々とつまづいている私に大人たちは「そんなんじゃ社会で生きていけないよ」と言った。
同時に、誰も社会の楽しさは教えてくれなかった。
好きで生まれてきたわけじゃないのに世知辛いな、と絶望したことを覚えている。

そんな時に私は赤西仁に出会った。衝撃的だった。雷に打たれた、という表現があるけれど、そのくらいの出会いだった。

当時、オタク文化はまだ学生の中でそこまで根付いておらず、もちろん推しというワードも浸透していなかったが故に、オタク=アニオタかジャニオタくらいしか選択肢がなかった。(また、ごくせん放送の2年ほど前だったので周囲はKAT-TUN、、?誰それ?と口を揃えて言うので会話するのも面倒で、誰にも好きなことをアピールしていなかった。)

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余談だが、先月のSweetの大特集が「推しのために可愛くなりたい」だったので、表紙を見た瞬間本屋で倒れそうになった。若い時から推しという存在がそれだけ当たり前にある世界線なのか。彼氏のためじゃなく推しのために可愛くなりたいがモチベーション。。良い時代だな。

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ジャニーズ=永久就職が当たり前だった時代に、彼はデビュー直後に留学、のちにグループを脱退、そして事務所を退社し、結婚。現在はロサンゼルスに住み、ライブ等の時だけ帰国している。

そんな自由奔放さと意志の強さ、決断力が仇となり、退社前〜直後、彼はひどくバッシングされた。それゆえにただのファンである私ですらメンタルがすり減ったこともあった。(のちにこれの何が嫌だったか分析したのたがw赤西仁を猛烈に応援している女として周囲に認知されていたため、お前の男を見る目は大丈夫かよ?という発言にすり減っていただけだった、そんなこと気にすんなよと過去の自分を殴りたい。)(自分の意思で、真っ先に退社という道を選んだ彼は、ジャニーズ事務所はSMAPが解散、嵐が活動休止など今のこの現状を見据えていたのかいなかったのか?まあどちらでもいいのだが。)

あの時バカにしてきた人々、ありがとう。今も昔も私はずーっと彼が好きです、残念なことに。

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彼が作る曲を聴き、コンサートに行き、ペンライトを振るだけじゃ飽き足らず、私の人生そのものは彼の思想や思考にひどく影響を受けているといっても過言ではない。

実際、人生の行動指針は常に「こんなとき、仁ならどうする?」だ。

永遠に私の行動指針であり、大好きな言葉。

私は彼のこの言葉がとっても好きで、いつも脳内で反芻している。ロサンゼルスに行く、住む、そしてそこで音楽活動をする。その夢を叶えた彼を尊敬しているので、むしろ簡単に夢や目標なんてものを掲げられなくなってしまった。私は「本気で叶えに行くもの」しか夢や目標と捉えていないしなんとなく口にすることもない。

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30歳。
クリスマスイブ前日でどこか街全体が浮足立っていた2022年12月23日。彼が日本に帰国しクリスマスライブを開催するというのでもちろん足を運ぶ。4年ぶりのオフラインライブに何故か私が食事も喉を通らないほど緊張し、会場についてから全く気持ちが落ち着かないので缶ビールを一気飲みしw照明が落ちた瞬間に(まだご本人登場していないにも関わらず)号泣し、そんな私を見て友人は腹を抱えて笑っていた。

最終的に骨抜きにされ「立てない!!!!松葉杖をくれ!!!!!」と個人的にこの冬いちばんの寒さだった東京で、熱狂と感動で胸がいっぱいになり、顔と脳は熱いけれど身体は寒く歯をカタカタ言わせるというなんともちぐはぐな姿で友人と腕を組み、笑いながら帰った。

私は狂っている、いや彼に人生を狂わされている、の表現が正しいのか?どっちだって良いのだけれど。

彼に出会えたことで何が良かったかというと、人生って楽しい、世界は広い。そんなこすり倒された言葉を身をもって体感できたことだった。ろくに話せやしないカタコトの英語に不安なんて抱かず、10時間飛行機に乗りLAXに降り立ち、ガンガン街に繰り出し遊びや観光をし、ホームステイ先のキッズたちのイベントに参加した。あの時の勢いは凄まじかった。学校なんていう枠組みにとらわれず、のびのびしすぎて破天荒な人格が出来上がってしまったきっかけのひと。世間の常識や建前みたいなものも表面上気にしてきたように思っていたけれど、心のどこかでどうでもいいと心底感じていたし、彼のように生きることを望んでいたのだといまは思う。だから私は辛かったんだ、と最近気づいた。

ロサンゼルス以外の留学先なんて興味もなかったし、赤西仁がいないところに私は(というより私の魂はw)存在しない。逆に地球上のどこかにいるのであれば、どこまででも追いかけていく気概がある。だって20年も好きだから。

1人のなんてことのないただの女をロサンゼルスに留学させてしまう彼は本当にすごいな、と当事者でありつつもどこか他人事に感じてしまうのはなぜなのだろう?

推しという2文字はどうもしっくりこない。この世に存在するどんな単語でもうまく表現できないほど、私は彼にくびったけなのだ。

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