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魔法の言葉



「もう、そろそろ降りてきてよー!」
「そんな高いところ危ないから登らないで!」


と、何度もお母さんは上を見ながら叫んでいた。


「いやー!」


と、木登りしていた女の子は全然降りる気配がない。

困り果てるお母さん。


次男の幼稚園のお迎えに行った時に出会した場面だ。


そこへ、誰かのお母さん登場。


「うわー!!!すごい高いところまで登ったねー!!!!どこからどうやって登ったのーーー??!!」

「えっとねぇ、ここから、登ってぇ、こうやってぇ、それでぇ、ここを持ってぇ、こう!!」

「そうなんだー!!ね、ね、ね、どうやってそこから降りるのー??今度は降り方教えてくれるー?」

「いいよ!!!」


と、言って女の子はあっという間に木から降りてきた。



女の子はまるで魔法にかかったみたいだった。


私は一部始終を見ていたが、そこに、大切な何かを見た気がした。


子供のきく耳が開いて
子供に言葉が届いた

どうやったら行動できるか
子供目線で考える


感情を変えるのではなく、行動を変える。


私がペアトレを受けていた時にずっと言わ続けてきた言葉だ。


例えば


「夜トイレが怖いから行けない」と、子供が言ったとする。

「大丈夫大丈夫〜怖くない怖くない」


と、言いがち。


だけど、子供は「怖い」って言っている。
その感情は変えられない。
だって、怖いんだから。


だから、トイレに行けるようにするためにはどうすればいいのかを考える。


「一緒についていこうか?」
「電気全部つけて明るくしたらどお?」


子供はめでたくトイレに行くことができた。



これは、とてもシンプルな例えだけど、我が家の一筋縄じゃいかねぇ繊細息子が相手になると、途端に複雑になる。


でも、結局のところ、シンプルに、そういうことなんだ。
複雑にしているのは、私なのかもしれない。


息子を見てるとついつい、注意、指摘をしたくなる。

私がイライラしてるときは、特に、言葉悪いけど言ってやりたくなる。
言うことで、自分をスッキリさせているのかもしれない。

あとは、その方が、楽だからだ。

子供目線になって、どうやったら動くだろうって言葉を探すより

大人目線で、パッと言っちゃった方が楽だ。


でも


「イルカを思い浮かべないで」


と、言ったらイルカを思い浮かべてしまうように、やっぱりやって欲しくないことを口にすると、逆にその行動を強めてしまうんだなぁ、と思う。


そう考えると、逆にやってほしいことを伝えれば、頭の中は、それがきっと強くなる。


プラスの言葉をたくさん伝えれば、どんどん自信の貯金が貯まる。


母親も人間だし
何せ私は今、揺らいじゃってるから

毎度毎度は無理だし
母親だって吐き出したい

だから

鬼瓦になって、ふざけんじゃねぇとYOYO歌いつつ


息子に届く魔法の言葉をせっせと集めよう。


ど真ん中に


息子が大好きだという気持ちがあれば、なんだって大丈夫。

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