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本多静六さんに学ぶお金の貯め方

こちらの本を読みました。

1950年刊行。半世紀以上前の本ですが大変面白かったです。(本多さんは1866年生まれなので、書かれていることは実質約100年前に本多さんが実践されていたこと、ということになります)

本多清六さんのモットーは「人生即努力、努力即幸福」。人生とは努力するものだ、努力できることは幸せなことだ、といったところでしょうか。文章を読むと、大変実直な方であることが端々から伝わってきます。

本多さんは日比谷公園や明治神宮他多数の公園の設計に携わり、「公園の父」とも呼ばれる方で、独自の投資法で莫大な財産を築いた方でもあります。

「月収4分の1天引き貯金」とともに一日一ページの原稿執筆を自らに課し、結果370冊もの著書を発表されています。
ただただ毎日文章を書くのではなく、「著述原稿として印刷価値のある」文章を書くと決めて実行されたそうです。25歳から始め、42歳からは一日三ページ、一年千ページを執筆されるようになったとか。これが本業ではないというのですから物凄いことです。(ここまでやりながら、本多さんはあくまでも「本業第一」とおっしゃっています)

実行、実践にこそ価値があるという信念の人で、文章を読むだけでも背筋が伸びる思いがします。

「渋沢栄一に言われた」「桂太郎から聞いた」などと、教科書に出てきた人物の様子が鮮明に書かれていることも却って新鮮に感じられます。「過去」というよりも「歴史」と呼ぶ方がふさわしいような時代に生きた方の生の声に触れることができるのは、文章ならではかもしれません。

新しい書籍が毎日のように出版されますが、時代を越えて読み継がれる文章をじっくり読むのも良いものだと思いました。書かれている内容は現代にも通じる、骨太な内容になっています。文章にテンポとユーモアがあり、思った以上に読みやすいですし、時代の空気を想像しながら読めば歴史小説のように、現代に置き換えて読めば実践的なビジネス書のように読むことができます。

本多さんが現代に生きていても案外、当時と同じようなことを書かれたのではないでしょうか。そんなことを想像しながら読んでみるのも面白いかもしれません。

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