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インテリアはこわくない

3月は引っ越しシーズン。

新居のインテリアをどうしようかと悩んでいる方も多いことと思います。または、新型ウイルスの影響で家にいる時間が長くなり、居心地の良い部屋づくりをしたいと思っている方もいらっしゃるかもしれません。

私は、不動産会社のインテリア部門で仕事をしています。3月は納品ラッシュです。納品作業の確認に出かけていくのですが、カーテンや家具を納品すると「建物」が「住まい」に変わります。この瞬間は、何回見ても気持ちが良いものです。

今日は、数々の納品現場を見て感じた「失敗しないインテリア」のコツをご紹介したいと思います。

その1・布は正直者

一番お金をかけてほしいのは、ずばりカーテンです。布ほどお金と見た目が正比例する素材はありません。布はお金に忠実な正直者です。

日本の建築基準法では、居室には必ず窓が必要と定められています。つまり新居にカーテンは必需品です。内見の際、あるいは引っ越しの前に採寸をしておき、時間をかけて生地を選べるよう段取りしておくことを強くお勧めします。また、カーテンレールや窓枠の形状でカーテンのスタイルに制限が出る場合もあるので、特にシェードやブラインドを検討する場合は窓の写真も撮っておくと安心です。

そして、布はPC画面や写真では質感が伝わりません。直接お店に足を運んで生地を選ぶのが間違いありません。

生地が豊富にありすぎて悩むかもしれません。明確な好みが無い場合は、床と壁の色をつなぐような無地を選ぶと失敗がありません。室内写真を撮っておくとお店で検討しやすいです。なるべく部屋の全体が分かる「引きの写真」も撮っておくと良いです。

その2・照明は一室多灯

引っ越してしばらく経ってからでも良いのですが、1部屋につき複数の照明を採用することを検討してください。具体的には、天井付けのシーリング照明の他、デスクランプやフロアスタンド等があります。

シーンに合わせて照明を使い分けることで、部屋の雰囲気がぐっと良くなります。集中したいとき、くつろぐときなど明かりで気分を変えられます。
デスクランプやフロアスタンドは優れたデザインのものも多く、インテリアのアクセントになります。電気工事の必要がないので、次に引っ越す際にそのまま持っていけるのもメリットです。

その3・家具は床面積の30%まで

家具を入れて部屋がせまく感じるなら、それは家具が大きすぎるか、または多すぎるということです。
適正な大きさの家具を入れると、部屋は広く見えます。床面積の30%までが目安です。この数字を意識すると、必要な家具に絞ってすっきりと暮らすことができます。

新居の家具を検討するとき、家具ショップに足を運ぶ方も多いでしょう。そんなとき、家具自体を見ることももちろんですが、空間の「余白」にも注目してみてください。目についた家具や小物を買うよりも「余白」を残すプランを検討した方が、理想の空間に近づける場合が多いです。

家具は床面積の30%まで。一人暮らしのワンルーム等ではなかなか厳しい数字ですが、新居にどんな家具を持っていくかを検討する際にぜひ思い出していただきたい数字です。

その4・片付けはスキンケア、インテリアはメイク

片付けとインテリアを混同している方は、「片付けが苦手=インテリアが苦手」と思い込んでいるだけかもしれません。
女性なら、片付けはスキンケア、インテリアはメイクと考えると分かりやすいでしょう。当然ながら、片付けが先、インテリアが後です。
片付けの基本は「いらないものは手放す」ことと「いるものを残す」こと。(汚れを落として適度な水分と油分を保つ、スキンケアそのもの!)
片付けという基礎があって初めて、インテリアで部屋を彩ることができます。どんなに素敵な家具を置いても、その上に読まない雑誌や脱ぎっぱなしの服が放置されていたら素敵が台無しです。

その5・困ったらプロに相談する

最近は、Instagram やPintarestなど、画像で気軽に好きなインテリアを検索できるようになりました。もちろんそういった画像も参考にはなるのですが、「いいな」と思った写真をそのまま真似ても、居心地の良い部屋が実現できるとは限りません。

広さや間取り、天井の高さ、床壁の色や建具のテイスト、住む方の職業や家族数や生活スタイル、モノに対する考え方。これらのどれか一つが異なるだけでも、部屋の作り方が変わってきます。

インテリアの専門家のことを「インテリアコーディネーター」と言いますが、「コーディネート」とは「調和」という意味です。
私がインテリアコーディネートをするときはこんなふうにやっています。
ひとつのアイテムを選ぶ時、他のものと「調和」するかを考えます。例えば床と壁の色とカーテンの調和、床とカーテンとソファの調和というように、調和の取れた三角形を作っていくイメージです。そして全体を並べてみて調整します。重さ・軽さ、ボリューム感が偏っていないかなどの微調整をします。

そして、これは口で言うのは簡単ですが実際やるには鍛錬が必要です。(だからこそ専門家がいます。)
例えば、まったく初めてのスポーツをやるとき(例えばゴルフとか?)、独学でやるのと、コーチについてもらうのではどちらが上達が早いでしょうか?もちろん後者ですよね。専門家の力を借りることは、なりたい自分になれる近道です。
今は、それこそInstragramで情報発信をしているインテリアコーディネーターもたくさんいますし、ココナラなどで気軽なサービスを受けることもできます。困ったらぜひ気軽に専門家の力を借りてみてくださいね。

終わりに

いかがでしたでしょうか。
「インテリアは何から考えて良いか分からない」という方も多いかもしれません。しかし、上記のようなコツを知り、自分が心から「好き」と思えるものを選べば、どんなに狭くても、どんなに古くても、あるいはとことん普通の家でも、必ず居心地の良い家になります。出来るところから、ぜひ取り入れてみてくださいね。

もう、インテリアはこわくない(はず)。

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