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イチローの引退について想いを馳せる

夫「引退の半年前からイチローに密着していたNHKのドキュメンタリー見てて、めちゃくちゃ考えさせられた。イチローが『引退は僕にとって死と一緒だ』と言っていたんだよね。イチローといえば世界一のバッター、歴史に名を刻む野球選手でしょ。そんなイチローが『45歳を超えて確実に死(引退)に近づいている』という表現をしていた。『もうすぐ自分は死ぬんだ』ということを意識しながら日々生きているというわけで、『その中でまだやれることがあると意識しながら懸命にやるだけですよ』と言っていた。イチローが飼っている一弓っていう犬がいて、17歳なんだけど、人間で言うと90歳ぐらいの高齢なんだよね。イチローは、ヨボヨボしながらも懸命に1日1日を生きる愛犬の姿と自分を重ねている。すごいことだよね」

妻「そうなんだ〜」

夫「輝かしい栄光を打ち立てて人生うまくいってる人、犯罪やって一生の大半を刑務所で終わらせる人、いろんな人生があるけど、どんな人生だろうが共通して死に向かっている。改めてそんなことを思った」

妻「ずいぶん哲学的な事考えてたんだね(笑)。死を意識しながら生きろって事?」

夫「うん。そういう事かな。俺ら、普段から死なんて意識してないじゃん。健康だし、大病したことないしね。イチローは45歳を過ぎて全然ヒット打てなくなって、愛犬を見て死が近いと意識してるわけよ。自分はそんな風に生きてないなって・・・」

妻「私はちょっとだけ意識してるけどね。去年私は長く勤めた会社を辞めて、自分達で新たに会社立ち上げたでしょう。その時、自分は本当は何をやりたいんだ?なんで会社を立ち上げたいんだ?って、めちゃめちゃ自分と向き合った。で、思ったのは、大前提、『より良く生たい』って願望があるからこそ、そういう行動を起こしたという事。死に向かっている事をどこかで意識してないとそういう行動に至らないと思う。時間が無限にあると思うと、ただ何となく毎日生きてる・・ってなるじゃん。でも私は、この生が限りあるものであって、死ぬときに自分の人生最高だった!って思えるものでありたいと思ったからこそ、自分の本当にやりたい事をやろうと決めたんだよね」

夫「なるほどね」

妻「ちゃんと自分と向き合って、自分の目的や、やりたい事が見えたから、生きている限り、そこに向かって最善尽くすだけだよね。1回しかない人生だもの。絶対に後悔したくないもん」

夫「確かに後悔したくないよね」

妻「そういえば、5年前の私は『もし今死んだら、結婚したかったなぁ・・子供欲しかったなぁ・・自分の子供いたらどんな顔してたんだろう・・』って思うこともあったよ。1回きりの人生、そんな風になるのは絶対嫌だった。だから絶対に結婚する!って行動したからこそ、あなたに出会えたんだよ」

夫「なるほどね。でも目の前のことにいっぱいで日常に追われてたりすると、なかなか限りある生であることを意識できないよね」

妻「まぁ、それはそうだよね。常に明日死ぬかもとは考えてないよね。でも、勇気ある決断が必要なとき、生が有限であることを意識するよね?」

夫「例えば?」

妻「やらないと自分の目的を達成できない→なぜその目的を達成したいのか→人生をもっと良くしたいから→人生は1回しかない、というふうに全部繋がっていく。頭の片隅で人は人生は有限であるという事を意識してるんだよ。1回しかない人生をより良く生きたいっていうのは人間誰しもDNAレベルでインプットされているんだと思うよ」

夫「そうかもね。それと俺は子供生まれて明らかに変わったなぁ。長生きしなきゃって思うようになった。長生きするなら人生プランどうするか、より明確に描けるようになったよ。タバコもやめたし」

妻「スポーツ選手はわかりやすく引退という区切りがあるけど、一般の人は時間は有限である事をより意識して行動しなきゃダメだよって事だよね。しっかり目的目標を持って人生を生きなきゃいけないね」


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