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突然ヤギがやってきた!

 今日も大工の手元仕事を終えて、家事モードに入るよ〜というタイミング。私の同居人がヤギを連れてきました。同居人は少し失礼かな。私のボス、1人親方の棟梁。事前相談は無し。ヤギをリードに繋いで連れて来ました。可愛い〜!とは素直に思えない理由は2つ。

 1つめ。ふるさと愛知で飼っていた黒柴愛犬 チベ は16年共に生活してくれました。ラスト半年は介護生活。オムツをつけ、流動食を作って食べさせる。自宅点滴も施しました。そのうち認知症の気が見られて、徘徊、トイレ催促などなどで深夜に何回も起きて外へ連れ出してました。当然1人でやってたら倒れるから、父、母、私の3人のローテーションで夜勤をしました。チベが自分の力で立ち続ける事に難儀するようになったら、バスタオルで胴体を吊り上げて歩かせる腹ベルトを母が作成。この腹ベルトで吊り上げながら散歩させました。8キロぐらいの体重であっても手で吊り上げ続けるのはなかなかの重さ。母は腱鞘炎になってしまい、、などなど。超愛犬といえども介護はなかなか大変でした。なので、20キロ以上、いや、50キロは下らないヤギがもしも介護状態になったら、、、と思うと、安易に喜べないのです。

 2つめ。こちらの理由の方が圧倒的にキツい。ヤギは家畜の一面をもちます。そして私が移住した離島の県はヤギを食べます。今でこそ少なくはなりましたが(現在禁止されているのかもしれません)、自分の飼いヤギをさばいて食べるご家庭もあります。私のボス 棟梁 はもちろん食するか売るの目的で連れて来てます。私はこのヤギとの別れに向き合えるのかな、、あーあ、なんてこった、、、

 そういう訳で、このヤギに情を入れるのをやめようと決めました。名前もつけず『ヤギ』と呼んでました。
「ヤギ、あんたは食べられるんだからね」
私は自分に言い聞かせるように、『ヤギ』に何度も呟いてました。

そんなことお構いなし。『ヤギ』は、
「ンン、ンンンン、ンンンン、ンンンン、ンンンン」と鳴いてます。鳴くというよりは呟いている?
ヤギといえば メェー でしょ。
『ヤギ』は自身の運命なんてつゆ知らずといったふうに、そこ此処をウロウロ歩くのでした。

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