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引っ越しのこと

ほんとは原稿あるんだけど、少しだけ。コロナ禍の真っただ中で、したくもない引っ越しをすることになってしまった。それについては、後で書くとして、引っ越しをして思ったことがいくつかある。

引っ越し前は2Kでキッチンも4畳くらいあって、風呂もトイレも別。収納もたっぷりあった。新しいところはホントに一日とかで決めたので、ロフト4畳と7畳のリビングに、台所は人ひとりが通れるくらいで、風呂はユニットバスというものになった。

それでも、4畳のロフトは立てるくらいに天井が高いし、多い荷物もそこに入れることができて助かっている。ただ、引っ越しで段ボールを運び込んでもらったときは、大きなところから小さな部屋にそれを入れるのは無理があり、7畳のリビングには布団を敷ける場所すらなくなってしまった。ちなみに、写真はベッドフレームの中にまで段ボールを置いてしまい、寝れなくなった日のものである。

結局、私は一日だけ友人のところに泊まらせてもらうことになる。この友人の家もまた、コロナ禍で引っ越したばかりのところで、なんと40平米もあるし、リノベもしていて快適この上ないところだった。それをみて、私は以前の部屋ならともかく、こんな狭いところに住み替えるなんてという、「人は常に成長しないといけない」みたいなものにも囚われてしまい、しかもそこに初日から寝ることもできないことに、がくっときて、落ち込んでしまった。

それに加え、荷物を自分で運んで手や足もがたがたで、なぜかそれが引っ越しによるものとも思えず、体調が不調なことだけがメンタルにきて、余計に落ち込んでしまった。

すぐにでも、というか更新がくる二年以内に前と同じくらいのところに引っ越したくなって、部屋のいいところがぜんぜん思いつかなかった。

しかし、しばらくすると、段ボールもなくなってくる。気合で次の日にはなんとか寝る場所を確保し、少しずつ床が見えてくると、そこまで悪いこともないような気がしてくる。しかも、前の部屋よりも家賃は8000円も安い(それが理由で、自分が衰退していくような悲しさを感じたのも事実だけど、コロナの不安もあっての選択だから仕方ない)。

第一に前々からほしかったベランダがあるし、洗濯機が外にはなったものの、そのまま干す作業もできるし、日当たりがいいので、短時間でからっと乾く。

隣近所の音はさほど響かないし、ロフトという作りのわりには、部屋全体は冷えているし、風の通りもいい。冷蔵庫の中のものも、前の家より腐りにくくなった。前の家は、日当たりが悪いわりに、天井の熱がダイレクトに部屋の温度を上げて、エアコンもほとんど効かなかった。おまけに、コロナ禍でシェアオフィスを使うのも憚られる今、夏がしのげるのかという心配が、引っ越しの第一の理由だった。

新しい家に、ほかにもいいところがあるとしたら、ベランダから隣の家に目をやると、ちょっとふてぶてしいけれど、愛想のいい猫がこっちを向いてくれるし、一階に降りているときは、触らせてもくれる。猫は飼えないにしても、なんかそんな気分を味わえるのも悪くないと、ちょっと思い始めているところ。

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