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『会社では教えてもらえない 仕事がデキる人の資料作成のキホン』を読んでみた

今日は、テストの話ではなく、プレゼン資料を作る上で基本をもう一度学びなおそうと思い、上記の本に書いてある要点をまとめます。

1. なぜこの本を読もうと思ったか

現在の仕事を始めて、4年目になるのですが、テスト計画やテスト結果を報告する機会が増えてきました。
その観点から提供資料の価値を上げたいと思い、資料作成の基本を今一度学んで、活かしていきたいと考えたためです。

2. 資料作成5つの法則

資料作成を進めていくと書きたいことがどんどん増えて、膨大な資料になってしまう…。ということは往々にしてあります。
それ以外にも、自分が伝えたいということがうまくアウトプットせず、顧客に伝わりづらい資料だよと上司に言われることもありました。
著者の永田さんが、資料作成の中で気を付けるべき5つの法則は、下記の5点であると述べています。


1.読み手の視点で作られている
2.シンプルである
3.論理的である
4.数字や事実を用いている
5.次のアクションが具体的

では、上記を満たす資料を作成するために、私たちはどういう思考で作成すればよいのでしょうか?
永田さんは、サイモン・シネックのゴールデンサークル理論の思考を紹介しています。

3. ゴールデンサークル理論

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引用:https://for-those-who.com/golden-sarakuru/

ゴールデンサークル理論とは、製品やサービスを開発する時に、
・存在理由(Why)から始めて、
・戦略(How)を立てて、
・製品やサービス(What)を開発する
というサイモン・シネック氏が掲げている思考のフレームワークです。
資料作成においても、どうしてもWhatから入りがちですが、Whyから考えることによって、より読み手が納得する資料作りができるようになると永田氏は述べています。
 そして、我々が作る資料は、会議や商談のオマケではなく、「主役」となっていくのです。

4. 資料を会議や商談の「主役」にするために

 資料は、会議や商談を通して、相手が読み取り、次のアクションを起こすものということを念頭に入れて書かないとなかなか相手に受け止めてもらえないと永田氏は述べています。
 そのため、内容として、5W2Hのフレームワークを使って、その資料をよりMECE(=漏れなく、ダブりなく)な資料とすることが重要なわけです。
 例えば、私の実務では、テスト計画書を作成し、チームや顧客に説明することがあります。テスト計画書を5W2Hに当てはめると下記のようになると考えました。
 ・Why = テスト工程の範囲、期間、開始基準、終了基準、リスク
       を明確にする
 ・How = ①テスト計画書をチーム全体に共有する
       ②テスト実施時のリスクの共有を行う
 ・What = テスト計画書 及び 共有会議の議事録
 ・When = ①開始日と終了日(規模、要員、開発成果物の状況 なども考慮)
            ②チェックポイントの有無
 ・Where = テスト実施場所(顧客拠点、自社拠点、在宅、野外 など)
 ・Who = ①チームメンバー
       ②ステークホルダー
 ・How much = 規模やその他準備するものの価格
 このように、ある程度のフレームワークに当てはめると綺麗にまとまった資料の「設計」ができるようになります。

5. PowerPointやWordなど、アプリを開くのは最後

 このように資料の目的を定め、資料のプロットとなる部分を作成して、初めてPowerPointやWordを使って、資料作成を始めます。
 その時に初めて、「2. 資料作成5つの法則」でも述べた5つの法則を活用していくのかなと感じました。
 実務でも3月にテスト終了報告書を作成したのですが、今までが文章でダラダラ書いた資料になっていたなと思ったので、トピックにしたい数値はパレート図を使ってみたり、今後課題になりそうなことを事実を元に記載することで、顧客からもっと情報がほしいという意見をいただけました!

6. まとめ

Amazonのレビューを見ると、
・当たり前のことが書かれている
・初心者向けだ
という意見が多いこの本でしたが、個人的には
・当たり前のことではあるが、自分で言語化できていなかったので、言語化されているものに出会ってよかった
・初心者向けの内容でも知らないことは多かった(ゴールデンサークル理論は特に)ので、今後は意識していきたい
と考える本でした。
今後もたまにテストやソフトウェアエンジニアリング以外の書籍も読んだら、紹介していこうと思います!

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