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行って見て聞いて感じることを。

私は歩くのが好きだ。

もっというと、散策するのが好き。寄り道とかできちゃうやつね。

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今週、とある地域のコミュニティづくりに関する提案をするためにリサーチを進めていた。なかなかデスクを離れられない状況があって、ネットで検索した資料をもとに組み立て。便利な時代。

最初にできたものは、言葉をかりるなら、「一般的」ってやつ。
言われて、そう、とても納得した。

作りながら自分でもなんか違和感を感じていて、そのもやっと感のわけが、ひと息ついた今、ちょっとわかった気がする。

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話は変わるけど、私は2年くらい前から、いろんな地域に飛び込むようになった。毎週末どっか行ってる、という月が多くて、累計移動距離が増えるごとに、好きな土地も好きな人も増えていく。今度はどんな発見があるかな?そのわくわく感が病みつきになった。

行く先の観光も好きだけど、どちらかというと「観光的に有名どころ」というよりも「ローカルの王道」に魅力を感じる。その土地の人の日常というか。だからいつも、その土地の友だちに案内してもらえるときはすごく嬉しくて、なんかちょっとその場所の「中の人」に自分も近づけるような気がして、その友だちのことをちょっと深く知れるような気がして、なんだろう、心の奥の方からじわじわあったかい気持ちが湧き上がってくるような感じがする。

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そういえば、路地も好き。

この先にどんなものがあるんやろう。
ちょっと小さい、隠れ家みたいなカフェがあったり?ギャラリーがあったり?猫がいたり?古着屋さんしてたり?公園があったり?もしかしたら行き止まりかも。

自分で言うのもおこがましいけど、(言っちゃうけど、)「なんかありそう」という嗅覚はけっこうある方なんちゃうかなと思う。

路地に限らず、さっき話したいろんな地域でも、歩いて散策して、ちょっと気になる通りがあったら寄り道してみたりして、自分の心にビビッとくるものを発見できる瞬間が何ともいえない。「それな...!!!!!」って。多分ひとりでにやにやしてると思う。

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歩く人によって、目に入ってくる景色はちがう。自分に限った話でも、その時の気分によって気になる道はちがう。
案内してくれる友だちによって、同じひとつの土地でも見え方がちがってくる。写真やことばも同じで、人によって、その瞬間によって、切りとる視点がちがう。だから好きなんだな。

冒頭の違和感は、たぶんそれに共通しているんやと思う。

ぼやぼや燻っていたその気持ちは、
本当は自分が一番その「おもしろさ」を分かっているのに、それをすっ飛ばして、なんとなーく分かったような気で、ここってこういう「景色」があるよ!って伝えようとしていることが気持ち悪かったんや。

そもそもそれでは「景色」なんて見えていなくて、伝えようがないのにね。

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「オリジナリティ」って、企画とか提案とか、何かを生み出すときによく必要やって言われる。

それって、「切りとる視点のいろいろ」なんやなと思う。

自分やから見えてる「景色」ってどんなん?
自分の心にビビッときたのはどんなん?
カタカナで小難しいように思えるけど、たぶん、オリジナリティってそういうことで。わたしの場合、それは文字通り、歩くこと・散策することで見つけていく部分が大きい。

オフィスや家のハコの中にじっとしているのをあまり好まないのも、きっとそれなんやなあ。人が好きで、直接会いに行きたくなるのも、各地に行くのが好きなのも、全部同じところにどきどきしてるんやなあ。

今度はどんな発見があるのかな?どんな景色が見えるかな?どんな出会いがあるかな?どんな「切り取り方」があるのかな?そのわくわくする過程が、わたしはやっぱり好きである。そのにやにやしちゃうような瞬間が、やっぱり楽しみである。やめられないよね。だってその「おもしろさ」は忘れられへんもん。

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やっぱり好き。

そういうものに、ひとつずつ気づいていきたい。
やっぱり好きがLOVEなんやとしたら、今心の中にあるいろいろなLIKEは大切に持っておきたい。その中からなにかのタイミングでLOVEが見つかる気がする。

(LOVEの見つけ方は、今回ひとつ分かったもんね。)

最近読んだ文章で、時間と同じで人は一生のうちに愛せる対象は限られていて、その愛する対象に気づけることは本当に幸せなこと。というようなことが書いてあったけど、それな、って思う。

気づけたLOVEは伝えたくなる。だから、(だから?笑)今年のWishListにも掲げているカメラ。
それも、自分の「やっぱり好き」を写真という形で伝えたり表現していけるようになったら素敵やなと思うから、「上手く」撮れるようになるんじゃなくて、「伝えたいことが伝わる」ように、腕を磨きたいと思う。
(あれ、それを上手いと呼ぶのかもしれない。)


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結局、冒頭の話も、実際に散策してみた。
それでいろいろ気づけたのだから、やっぱりわたしはこれからも、行って見て聞いて感じることを大切にしたい。


2019.01.31

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