コーヒーのいろは
コーヒーはからだに悪いの?
コーヒーは”からだに良い”という人もいれば”からだに悪い”という人もいます。
確かに ”悪いコーヒー” はからだに悪いです。でも悪いのはコーヒーではなく自然発生するカビです。"良いコーヒー"はからだに良い影響を与えるすごいところがたくさんあります。
コーヒーは同じ豆でも農法や生産・流通の仕方で違うものになりカビの程度も変わってきます。例えば「天日干し(Natural)」と「水洗式(Fully Washed)」では「天日干し」の方がカビが繁殖しやすいです。
天日干しは収穫したコーヒーの実を天日で乾燥させた後に果肉を脱穀機で除去する方法です。
水洗式は最初にコーヒーの実を水槽に入れて水に浮いた未熟豆などを取り除きます。次に発酵槽に入れて果肉を発酵させて除去します。最後に果肉を除去したものを水洗いした後に乾燥させる方法です。
天日干しはカビが繁殖しやすく未熟豆が多く混じったりサイズや形が不揃いになりますが、日差しを多く浴びるので甘みが増すという特徴があります。
スーパーなどで売っているインスタント製品はカビが多いと言われてます。安いコーヒーは低品質の豆を使っているだけでなく傷んだ豆を選んでいるからです。
低度のカビ毒(マイコトキシン)でも頭痛がしたり、すぐに疲れたり、不機嫌になったり、不安になったり心身の働きが鈍くなる人が多いです。高度の毒を受ければ心筋症、がん、高血圧、腎臓病、脳損傷といった深刻な症状が生じる可能性もあります。
しかし、カビの影響がなければコーヒーは他のどんな食べ物より優れてます。
コーヒーのすごいところ!
最初にまとめると次のようになります。
● 集中力が増す
● 記憶力が良くなる
● 体の老化(酸化)を防いでくれる
● 痩せやすくなる
● 筋肉がつきやすくなる
コーヒーは集中力、記憶力、パフォーマンスを高めることがこれまでの研究で証明されてます。脳卒中や糖尿病のリスクを軽減するという研究もあります。
コーヒーの有益な成分の一つにカフェインがあります。カフェインはエネルギーを高めるだけでなく脳内の炎症を防ぐことで認知機能の衰えを軽減しアルツハイマー病の発症リスクも低下させます。イリノイ大学のグレゴリー・フロインド博士によると神経変性疾患による脳の炎症をカフェインが防いでくれるようです。ダイエットに効果的なインスリン感受性もカフェインが高めます。
カフェインは焙煎が深くなればなるほど少なくなります。カフェインの恩恵をより受けたいなら焙煎度合は浅い方がいいです。
コーヒーは善玉の腸内細菌の餌となるポリフェノールも大量に含んでます。赤ワインやチョコレートよりもずっと多くのポリフェノールを含んでます。
ポリフェノールは抗酸化物質でバクテロイデス門のプレボイオティクス(善玉菌を増やす)の働きもします。さらに発熱性が高いので脂肪の燃焼を促し、エムトールという体内物質を抑制して筋肉の形成にも役立ちます。
強力な抗酸化作用も持ってるので他の分子が酸化したりダメージを負うことも防いでくれます。
コーヒーの恩恵を受けつつカビの影響を少なくするには豆の選択が重要です。
コーヒーは金属製フィルターでいれよう!
紙や布のフィルターを使っている人は多いと思いますが、これらのフィルターを使うとコーヒーに含まれるオイルが吸収されてしまいます。
コーヒーに含まれるオイル(カーウエオールとカフェストール)は香りや旨味がつまっているだけでなく独特の強力な抗炎症物質で酸化ストレスとDNAのダメージを防ぎます。
この有益なオイルを守るのが金属製のフィルターです。金属製フィルターで入れると貴重なコーヒーオイルが守られ体内で働いてくれます。私は酸化に強い金のフィルターを使用してます。
コーヒー独特の複雑な風味の多くはコーヒーオイルに含まれてますが、このオイルはとても酸化しやすいのが難点です。だからこそできるだけ新鮮な豆を選ぶようにしましょう。焙煎したコーヒー豆は二酸化炭素を自然に放出するため鮮度が保たれるのは焙煎してから7〜10日程度です。ただ焙煎直後は味がきつくて飲みにくいので2日ぐらいは置いた方が美味しいです。
二酸化炭素の放出が終わるとコーヒー豆は酸化し始めて風味が失われカフェインの量も低下します。味も酸味や苦味が強くなります。豆を挽いて粉にするとさらに倍の早さで酸化します。そして、残念ながら保存用の密閉容器を使用しても冷凍したとしても酸化を止めることはできません。
コーヒーの味の命は焙煎にあり!
抽出も大切ですがコーヒーの味はほとんど焙煎で決まります。
※ 焙煎が深くなるほど豆の苦味が強くなり酸味は薄れます。
焙煎は手間のかかる生豆のハンドピックからはじまります。農作物である豆は虫に食われたり発酵した”欠点豆”や小石が混じっていることがあります。ハンドピックは豆を焙煎する前にこれらを取り除く作業です。
次にそれぞれの生豆の魅力が最も引き立つ焙煎の深さを決めます。これに正解はなく決まりがあるわけでもありません。
豆は生き物です。同じ産地でも毎年出来が違います。焙煎度を決めても豆の状態やその日の気候も常に違います。焙煎の時の湿度や天候も大切です。
焙煎は熱風焙煎、直火焙煎、半熱風焙煎の3つの方式があります。直火焙煎はさらにガス、炭火、薪の3つの方法があります。
薪と炭火は遠赤外線効果で豆の内側からふっくらと焙煎できます。薪は炭より表面の燃焼温度が低いので芯までゆっくり焙煎できます。
ですが、薪焙煎は火力の調整が難しく一度に焙煎できる量が少ないです。
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