見出し画像

麺の食べ方

冷静に考えたら、私は麺がかなり好きなのかもしれない。

意識してなかったけど、ちょっと見直してみたら日々の食事に麺率が高いのが分かった。

うどん、ラーメン、パスタとか多い。

オーストラリア暮らしの時も、1週間の殆どをパスタで過ごしていた時もあったので麺が好きなんだろう…

ところで、麺の食べ方である。

英語圏で日本人が驚かれるのは「麺を啜る」という行為だ。まあ、そんな気にしない人、嫌がる人、様々な反応があるのだけど、啜るという動作はできない人が多い。

因みに、私は日本の文化は麺を啜る事だ!とか言われるとなんだか不思議な感じがする。

私、日本人なのだけど……

私は、日本で生まれ育った日本人なんだけど麺が啜れないんだ……

正確に言えば、一生懸命頑張れば啜れるがもう諦めた。啜るのが下手すぎるから。

「昔、麺を啜るのが当たり前なのになんで啜らないの?日本人ではないのでは?」

とか言われた事があり気分悪く感じたこともある。けれど、もう諦めた……

このストレスが、外国住みの方がなくなった。
私はマイノリティではなくマジョリティ側になったためだ。

日本で多数派でも外に出ると少数派になる事は良くあるがこの麺の食べ方もそのひとつになる。

マナー的には外国では啜らない方が良いのだ。
不快感を抱く人が多いためが理由。

事情はわかる。

ただでさえ麺は、気をつけないとスープが飛ぶ。

啜るのが下手な私は服にスープが飛び散る。
(これは気に入っている服だとかなり嫌だ。シミになる)

それに加え、テーブルもかなり汚す。

ラーメンが熱いと、猫舌の私は啜ると一気にスープが入ってくるために火傷するし、スープを飛ばしまくるし災難だ。

なので、少しは頑張るけど殆ど啜らない。

多分、英語圏の人もだいぶ私と似てる人が多いのかもしれない。

なぜ私はこうなったのか思い返して見た。

私は幼少期から洋服を汚さないように、テーブルに食べ物を溢さないように、気をつけて食べるように躾けられていた気がする。

スープが飛びやすい食べ方をすると、怒られる率が確実に上がるのでかなり気をつけて食べていた記憶も……なので、食べるのも遅くなった。猫舌がこうやってできた可能性も高い。

おうどん屋さんに行った時は、子供用でも小さい器に入れてお玉を使いながら食べるように促され、小さい時に家で食べる時も親がそうしていた。

別に母は日本人なのだけど……

聞くと、母もこぼしたりする事にはかなり厳しい躾だったと聞いた。私よりもだいぶ厳しい感じだ。え?そこまで?と疑問に思うレベルのことも多い。

スープが飛びやすい食べ方を気にしているので、思いっきりは啜れない環境になっていたのだろう。

母に聞くと、自分の周りの人間は昔からそんなに音を立てて食べず麺でもそこまで啜らなかった。

けれど、いつの間にかそんな人が増えてきているからいつからだろう?と

その話を聞いていたら果たして本当にこれを「日本文化」と言って良いかちょっと不思議にも感じた。家によって違うのではないだろうか?

別に、周りの人に失礼でなければ麺を啜ろうが啜らまいがどうでも良いのではないか?

食べ方の自由ってあるはずだ。

一緒に食べてる人が不快に思うのだったらその時はすすらないくらい出来ないのだろうか。
それとも、どうしても好きに食べたければ、摩擦を避けるために不快に思う人とは一緒に食べなきゃ良い。

外国ではその方が良い。
麺如きで争ったり相手に不快感をもたらして自分を不利にするなんてバカらしい…

オーストラリア在住中に、フードコートで日本人が麺を啜っていた。

けれども、英語圏では基本的に音を立てて食べるのが行儀が悪いと躾けられているし、テーブルマナーが厳しい家は汚さないかも非常に神経質だ。

外国では日本人のこのマナーは異様に映っている。うわーという視線が飛んでいたのは事実。

そもそも上手く啜れないのに、「日本文化」を尊重しろ!と押し付け発言をする日本人を嫌に思う外国人の気持ちは私も理解できてしまう“日本人なのだけど……”

実際に信じられないかもしれないが、わざわざ日本食好きの外国人に指摘する日本人とかを私は見た事がある。

お節介に、啜れるように練習!とか言ってる人まで目撃した…。

せっかく好きで食べてくれているのに、食べ方の押し付けが疲れてしまわないか……

そもそも啜るのが下手かもしれないのに可哀想だと思った。

私も啜るのが下手なので、彼らの気持ちがよく理解できる。無理して頑張って啜ると、めちゃくちゃ飛ばすし汚すしね 笑

この麺の食べ方が日本文化だから敬えみたいなのに、私は反対なのだ。
自分も嫌だし、下手で飛ばすしめちゃくちゃ迷惑もかけるだろう笑

外国では、麺を啜るのがマナー違反。
それは知っておいて損はない。
摩擦を避けるために。

私は彼ら側の気持ちを言語化できる少数派の日本人なので、書いてみました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?