見出し画像

Bright Moments Tokyoとは、なんだったのか

5月5日から5月10日までの6日間、渋谷を中心に「Bright Moments Tokyo」が開催されました。各国からNFT界での超有名アーティストが来日、日本でもデジタル大臣の河野太郎氏が足を運んだイベントとして話題となりました。

BRIGHT MOMENTSとは

ニューヨーク、ロンドンなど世界の各都市でツアー的に開催されているイベント。全10会場での開催となり、今回のTOKYOは7番目の都市として選ばれました。「NFTアート体験型ギャラリー」「ジェネラティブアートとAIの祭典」と表現されています。NFTを中心としたアートの展示、トークショー、交流イベント等がおこなわれましたが、お硬いイベントではなく、とにかくおしゃれなんです!そこにはアートだけでも、クリプトだけでもない独特のカルチャーがありました。

IRL MINTING
BrightMomentの最大の特徴として、「NFTとIRL(In real life)を繋げる」というテーマがあります。IRL MINTING、つまり、NFTを現実世界での体験の中MINTするという体験が提供されています。
Bright Momentsが各都市での開催ごとに1000体づつリリースしている「クリプトシチズン」というNFTがあります。このNFTをMINTするためにニューヨーク会場ではクラブで爆音の中で、ベルリン会場では暗闇の中で立つと巨大モニターに自分のNFTが映し出されるなど「忘れられない特別なNFTのMINT体験」がおこなわれました。

各会場の模様は動画で公開されています

そして今回の東京会場では、レトロなアーケードゲーム機と超大型モニターが設置。コントローラーのボタンを押すとリアルなダンサーがダンス!その狂乱の中で自分のためNFTがMINTされる、といった日本ならではの仕掛けでした。(意味がわからないとおもうので動画をご覧ください)

ここからは、わたしが現地で印象に残った作品を中心に紹介していきます。ほとんどの作品が今回のために制作され、一部は現地でNFTを購入することも可能でした。

A.A. MURAKAMIさん

ギャラリーの中心に設置された自販機で1000円のジュースを購入、缶に記載されたQRコードを読み込むとNFTのジュース缶がもらえるというインスタレーション。実際に会場で放たれた空気砲がスクリーンの中に消えていく模様に、現実世界とデジタルの境界がみえるような不思議な感覚がありました。

草野絵美さん

AIと共に創り上げた架空のファッションスナップ100点。誰もみたことのない、でも、どこか懐かしい風景が広がっていました。

0xhaikuさん

会場に常駐しているアーティストさんを見つけて話してると、フィジカルのレシートが発行、NFTのレシートがMINTされるという現実とデジタルを紐づけるような作品。

Claire Silverさん

ジェネレーティブAIとNFTの第一人者である、世界的アーティストの作品も
展示されていました。

Kevin Aboschさん

AIで生成した東京、ロス、ソウルなど各国での架空の暴動。もし自分の住む街でテロがおこったら…と、想像させられるAIだからこその表現がされた作品でした。

OpenSea

Kawaii SKULLさん (伊藤穰一さんコラボレーション)

複数の会場を回遊し、また、Kawaii SKULLのTシャツを着た方に話しかけてNFTを集める体験型イベント。CallBackというアプリでかんたんにNFTを受け取ることができ、4つ集めると特別版のNFTが配布されました。

サントリー × ykxotkxさん

会場内ではサントリーのBARがあり、入り口で配布されたNFCタグがはいったカードをかざすと対応したお酒が提供されました。NFTとも連動しお酒を頼むたびにNFTの絵柄が変わるという楽しい仕掛けも。さらに、VIPルームではアーティスト・ykxotkx氏 とのコラボでバーカウンターでウィスキーを飲んでいると、眼の前で花火のジェネラティブアートNFTがMINTされるという仕掛けがありました。

さらに、別会場として代官山の旧朝倉家住宅でのアート展示もありました。木の額縁とモニターに展示されたアートという日本ならではの雰囲気。

最終日には渋谷のクラブWombでのパーティー。スクリーンに投影されるNFT作品やジェネラティブアートが、意外にもクラブミュージックにマッチしていました。DJ&VJにライゾマティクスの真鍋大度さんも参加するなど豪華なラインナップでした。

イベントの全体的な模様は公式がアップしているムービーで雰囲気を味わうことができます。ArtBlocks・FidenzaのアーティストTyler Hobbs、NFT×写真で世界一知名度のある Justinaversano などNFT界のレジェンド級のアーティストたちも来日していました。

以上、Bright Moments Tokyoについてまとめてみました。

どの会場も7割以上は外国人の方たちで、東京であることを忘れそうな雰囲気でした。NFTの冬など微塵に感じることがなかったのは、クリプトやトレードとは異なった軸での文化だからかもしれません。

デジタルアイテムであるNFTを、現実世界でのMINT体験やアーティストとの交流によって"手触りがあるもの"に感じされるものにするというアプローチに、とても新しさを感じました。

会場で作品の紹介をしていただいた草野絵美さん、本記事の執筆にあたり情報をいただいたToshiさんNoriさんJellyさん、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?