AIで論文のオリジナリティを担保しましょ!

論文をかいていて,肝になるのは,オリジナリティ。
自分がどんなに新しいと思っても,それは単なる思い込み
広い世界には必ず誰かが似たことをやっている。
だから,その「誰か」の成果を知って,それに対して自分がみつけたことにどんな新しさがあるのかを丁寧に説明しなくてはいけない。ー自己充足性ー

この作業は本当に大変だけど
これをちゃんとやらないと,論文とはいえず,独りよがりな「夏休みの自由研究」になってしまう。
・学生の卒業研究がそうなってきている・・・指導者=私が悪い

実際にどうしてきたかというと,
自分が知っている論文の著者や引用されている論文を手がかりに探っていくってのが常套手段
でも,これだと,自分が知っている「点」の周りしか探っていない。
他にもあるんじゃないかなぁと怯えつつも,
新しく論文を探してよむのも大変なので,ついつい信用できる手持ちのを引用してしまい,気がつくと10年以上も前の論文を頼りにしたりする。
・古くても思想的に大切なものはあるが,そこからアイデアは出ても,新しさは担保できない。

AIに詳しい友人に相談したら,Elicitってのがいいとのこと

早速使い始めた。
無料版だと,質問に対して4件の論文全体の内容を整理して教えてくれる。各論文の結論,方法,限界なども簡潔に整理してくれる。
・有料版だと8件以上(年間120ドル)
質問の仕方をシャープにすると,論文全体の整理もシャープになっていく。この経緯がNotebookというところに保存される。

英語はどうも・・・という方もいるだろう。日本語でも大丈夫だけど,日本語の論文ばかりAIが選んでくるから,日本の研究しかわからない。
できれば,AIに質問する際に,DeepLを使って英訳して,それで質問するのがお勧め
そうすると,英語の文献が世界中から検索されてくる。
・逆にいえば,英語で書かないと国際的には引用されないということ。

AIが誤解していることも多々あるので,このまま使うわけにはいかないけど,使えそうなものを選んで論文の元サイトにいき,論文の要約を読んでみて,これはいける!と思ったら,pdfで全体に目を通す。
その上で,自分がみつけたことを説明した次の段落で,見つけたことがなぜ新しいといえるのかを解説する。
こうして,論文のオリジナリティを担保する。
・論文を蓄えるのにはZoteroというのがいいらしい・・・私はEndnoteから抜け出せないけど。

オリジナリティを査読者に頼らず(査読者もそこまで勉強できるわけない!),自分の言葉で担保するってのは,論文を書く上で当たり前だけど,
自分の領域で日本語の論文を査読をさせてもらうと,どうやら当たり前とはいえなくなってきている。
面白いことに目をつけているものが実に多いのだが,
オリジナリティの担保が抜け落ちている。
だから,悲しいかな論文とはいえない。
このままだと,外から学術領域として認めてもらえないだろう。
AIを正しく使ってなんとか克服したいものだ。

ーと思う朝です。


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