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後悔している事を話したら、予想外の事が起きた話し

私は後悔していることがある。

海外のアーティストのAviciiの5年前の日本公演に行かなかったことだ。当時、次男が1歳だったこともあり、次の機会に行けばいいかと思っていた。

彼は3年前に、自ら命をたった。理由はいろいろ言われているが、本当のところは誰にもわからないのだろうし知ろうとも思っていない。

けれど、彼の生きた音楽を聞くことが出来ないことは事実で、私はショックを受けたし今も悲しい気持ちになる。

彼の音楽はyoutubeで知った。普段、EDMを聴かない私がこんなにのめり込んだアーティストはいなかった。

「The Nights」は私の大好きな曲だ。PVは今見ても心が躍るし、アクティブな私は年齢も考えず、いつか息子たちとアクションカメラを持って世界を旅してあんな映像を撮りたいと本気で思っている。(車の窓は割らないけれど・・)

車の移動中に聞いていたので、息子たちもAviciiの曲は好きだった。

長男は4歳の頃からピアノを習っているのだが、その年の発表会はAvichiiの曲をやりたいと先生に言っていたようだ。でも、楽譜が難しく8歳だった長男の手の大きさでは弾けないと先生から言われたらしい。

翌年、再び発表会でAviciiの曲をやりたいと先生に頼み、熱意に押される形で発表会の曲に決まった。

ピアノを始めた頃から、長男はスターウォーズの「ダースベイダーのテーマ」や「ジュラシックパークにテーマ」など他の子たちがクラシックを弾く中、自分のやりたい事を貫いていた。それでいいと思っていたし、長男に任せて好きなようにやらせていた。

2年前、長男は2年越しでAviciiの「Wake Me Up」を発表会で弾いた。発表会の時の彼は、本当に楽しそうにピアノを弾く。同じピアノ教室のイタリア人の女の子のおじいちゃんがノリノリで聞いてくれて、それから長男のファンだと話してくれた。


***

あれから、2年後。

先日、買い物の途中で、どこからかAviciiの「Wake Me Up」が聞こえてきた。私が「あーやっぱLIVE行きたかったなぁー」と呟くと、長男が言った。

「ママがライブ行けなかったから、僕がライブでAvichiiを弾いたじゃん!」

びっくりした。長男の中でピアノの発表会はLIVEで、Aviciiの曲は私に向けて弾いていたというのだ。知らなかった。なんなら、なんで今言うんだ・・!

私が聞いていた曲だったから少なからず影響はあると思っていたけれど、長男が私のために弾いてくれていたなんて初耳だ。

ずっと後悔していたけれど、あったかい気持ちになった。長男から2年越しのギフトをもらった。Aviciiの曲を弾いた彼のCDは私の宝物のひとつだ。

子育てって親が学びを教えたり、さまざまな経験を与えるものだと思っていた。でも最近になって気づいたのは、子供が自分で気づく環境を作ることが大事だってこと。

むしろ、与えられてるのは親である私だったりする。

「The Nights」の曲は、父親から息子に送るメッセージが歌われている。


「限られた時間の中で精一杯生きなさい。」

「もし不安になったら、いつでもここにいるから帰っておいで。」


私は、目に見えない気づきをどれくらい息子達に残してあげれるだろうか。






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