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好奇心を止めない教え方に学んだこと

「ぼくもピアノ習いたい!」

今年の初めに次男が私に宣言してきた。長男は年中の時からピアノをならっているので、近くで見ていた次男も興味が出て来たらしい。

私は子どもから「やりたい!」という気持ちがあれば出来るだけやらせる事にしている。次男は今まで、私に訴えてきた事がなかった。とてもマイペースな子だったので、それでもいいと思っていた。

でも、伝えてきた事は素直に嬉しかった。甘えん坊の次男も自分で考えていたんだね。

さっそく、長男が習っているピアノの先生に次男も教えてもらうことになった。

はじめての習い事。はじめての習い事バッグ。レッスンに向かう足取りはルンルンだ。歩いていると勝手にスキップになっちゃうくらい。

最初のうちは、緊張しながらも楽しくレッスンをしていた。

1ヶ月ほど経つと、レッスンの雰囲気にも慣れてきようだ。次男のマイペースぶりが徐々に発揮されていく。

まずピアノの席に着くと、1番低い音の鍵盤から1番高い鍵盤まで一つずつ弾いていく。これが、結構時間がかかる。まだ1年生の次男のレッスン時間は30分。ちょっとこれ、いつまでかかるの・・。私が横から声を出しそうになる。

でも先生は、一度も止めなかった。次のレッスンも、その次のレッスンの時も。

最後まで鍵盤を弾き終わった次男に、「最後から2番目は何の音だった?」「全部の鍵盤、合わせたら○○個あるね!全部弾けてすごい!」と次男のやった事を否定しない。全て受け入れてくれるのだ。

なんでも褒めてくれるので、次男はいつも上機嫌。ピアノが自分でも弾けることに自信を付けていた。

そんなある日、次男が家でノート向かって真剣に何か書いていた。しばらくしてから見せてくれたのは、一生懸命自分で書いた楽譜だった。「かえるの歌」を自分でアレンジしたような曲だったが、そこには確かに次男の曲が完成していた。

幼稚園から鍵盤ハーモニカも得意ではなかった。楽譜や音符に触れたのは2ヶ月ほど前だ。

私は子供の好奇心と吸収力にびっくりした。

宿題でもなかったが、翌週のレッスンに息子は自作の楽譜を先生に見せた。

先生は息子をたくさん褒めてくれた。そして、「ここにステキな曲をいっぱい作ってね」と、ファイルをプレゼントしてくれたのだ。

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そして、レッスンの最後に次男が作った曲を音楽ノートに一緒に書き起こす事が最近のルーティーンになっている。

まさか、次男が2ヶ月で自分で作曲するなんて思ってもみなかった。これは間違いなく、ピアノの先生が次男の好奇心を止める事なく受け入れてくれたからだと思う。

親の私は、「時間」や「こうあるべき」という概念を知らず知らずのうちに子ども達にはめ込んでいるのかも知れない。自分の気持ちが入ってしまったら、それは子どもの為なんだろうか?と最近は考える。

「子どもにどうなってほしいか?」

親として誰でも想いがあると思う。その想いと子どもの行動の調和ってすごく難しい。近くにいる存在だから余計に。

「早くして!」、「これはこうしたら?」という前に子どもに任せてみよう。信頼して見守ることも愛することだ。

子ども達の可能性は無限大だ。そんな当たり前のことを気づかせてくれたピアノの先生に感謝したい。






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