日々という車窓からの景色に驚き、今日も進む汽車に乗りながら私は誰なのかに気づく

(探りながら書いています。) 97年生まれINFP。

日々という車窓からの景色に驚き、今日も進む汽車に乗りながら私は誰なのかに気づく

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最近の記事

【日記】きのこ先生と心の詩

小学校高学年の担任の先生は きのこ博士だったので きのこ先生と呼ばれていた きのこ先生は理科の先生なのに 文を書くことを大切にしている先生だったので よく国語の先生だと間違えられていた 五年生の春 縦書き作文用紙の冊子が配られた 教科書くらいの厚さで 左側二箇所でホチキス留めされていて 色紙の表紙のど真ん中に毛筆体で 「心の詩(こころのうた)」 と大きくプリントされていた 「強制ではないけど、たくさん文を書きましょう。詩でも作文でもいい。朝出してくれたら見ます。」

    • 【日記】富士山の頂上付近で

      大勢の登山者が急ぎ足で登っていく それに混じって私も急ぐ 日の出前 薄暗く靄がかかっている 見上げると空は暗く 見下げると雲が見え 人々のヘッドライトが天の川のように連なり ここが星空の中かのよう 頂上まであと少し その「あと少し」が遠い 歩幅の広い岩の階段は 一歩上がるだけで息切れが増し 続けてもう一歩へと勢いをつけるのが辛い 後ろの人に抜かされる 少しでも足を止めると前と距離ができてしまう 周りの人がひたすらに上がって行くので 若い自分の体力が疑わしくなる

      • 【詩】グラデーション

        好きとか  嫌いとか 合うとか  合わないとか 似てるとか 似てないとか そんなに簡単に分けられないよ わたしの気持ちは曖昧で わたしという人間も曖昧 時には矛盾する あなたも同じ 白か黒ではなく ぼんやりとしたカラフルなグラデーション ある日は濃淡が鮮明に見えれば またある日は何色にも見える気がしてくる 昨日は青だと思って見ていたのに 今日よく見ると緑だったとわかることも そう思うとわたしがわかってくるでしょ あなたもあなたのことがわかってくるでしょ

        • 【詩】夢見放題

          私はまだまだ夢見放題 絶望してる時間はない 馬鹿にされようがいつでも見放題 ワクワクするほど生きてる心地 等身大の私の味方 キラキラ絵本のプリンセスになって 星に願うことはもうないけれど ルーズリーフに散りばめる星は 今の私だから手に届きそうで あの頃にはなかった贅沢 ✎५⋆* ✎५⋆* ✎५⋆* ✎५⋆* ✎५⋆* ✎५⋆* ✎५⋆* ○   ✳︎ひとり暮らしの部屋の壁に        公園で描いた油絵を飾る ○   ✳︎ランチマットにこれから出会う      

          【日記】連休最終日の午後

          天気がいい 日差しが入ってきて視界が明るい 夏がもうすぐやって来そうな 爽やかな空気が室内にいても感じられる この前までは無かった新緑が 白いカーテン越しに映る 緑が増えている実感が湧き 桜が終わった切なさを紛らわせてくれる おばあちゃん家に向かう途中に 川沿いをドライブした一昨日の景色も 新緑が綺麗だったのを思い出す 明日までにやらなければいけないタスクがあるけど 夕方から始めればいいや 代わりに将来の夢をお絵かき帳に書き始める 五月の第一日曜日 ゴールデンウィー

          【詩】愛すべき自由人

          キャンキャン鳴きやまぬ子犬に 「ちっ」と小さく舌打ち 私が描いた絵は 「ふーん」と好みではない様子 感動曲「栄光のかけ橋」の歌詞に 「嘘くさい」と文句をつけ 家で絵を描きながら 保護猫をのマリアを愛でている 人が彼を何と定義づけようが 彼は己の気持ちに正直でブレない その態度が私には面白い 常識人が嫌ったとしても私は好きだ 他人に好かれようとせず 己を貫くその潔さが私には羨ましい どこにでも周囲の目がつきまとうこの時代にも あなたのような人がいてよかった 愛すべ

          【詩】大人になって

          昔からの夢が 今の夢でなくなってしまった 昔感じていたように 今は感じなくなってしまった 過去の私がもはや他人のよう 同じ体なのに 積み重ねた経験や 深めてきた知見が 私を変えてしまったのか ‥‥‥‥ 中学と高校を共にした友人と約6年ぶりに会い 「変わらないね」と言われた 安心した 変わらない私もいたのか 今の私は嫌いではないけど 変化が大きくて受けとめきれない 現実的で保守的で 根拠のない自信はなくし やる気や勢いより 落ち着きや慎重さを手に入れた でもまだ

          【日記】ファミレスにて

          薄緑のベレー帽を被ったおばあちゃんと 白人の若い女性が 斜め後ろのボックス席に座っている おばあちゃんのベレー帽は手編みに見える 日本語で、少し真剣に でも楽しそうに話をしている 女性は金髪のミディアムヘアで 口角を上げて楽しそうに話を聴いている 留学生だろうか 着飾っていないけれど 知的でお洒落な雰囲気の二人だ 何を話しているのだろう 誰も座っていない私の向かいの席に 西日がさしてくる 初めてひとりで来たけれど 夕方のファミレスも悪くない

          【日記】抹茶のテリーヌ

          限定の抹茶のテリーヌが今日で終わってしまう 結構高いし外に出るには着替えないといけないので 腰が重く優柔不断になる 出費と栄養の事を考えると我慢も必要だが もし今日が人生最後の日だとしたら‥ 行く カフェの扉を開くと いつもの店長さんが挨拶してくれるが 客がミニスカートの女子ばっかりでこわい テリーヌは抹茶とほうじ茶 どちらにしようか改めて悩むが 家にいる時から決まってた気がする 抹茶! 「抹茶テリーヌひとつ‥」 「本日売り切れてしまったんですよ〜」 ショック 「

          【詩】気ぃ遣うな

          「好きなやつにしな」 「先でいいよ」 って言うくせに しゃぶしゃぶ食べ放題コースの説明ばっか してくるやん 私がヘルシー野菜コース選んだら 急にテンション下がって なんやねん 食べたいのあるんだったら それ食べたいって言い!! 長い付き合いなのに気ぃ遣って いつも相手ばっか優先して あんたといない時の私みたいで イライラする

          【詩】いろんな色になれる

          君の中には色んな君がいる 陰も陽も 赤、青、ピンク、オレンジも どれか一つではない 雲のように変わる マーブルのように奇跡 君は虹色 だから決めつけないでほしい 囚われないでほしい 比べないでほしい 可能性を信じてほしい 𓂃◌𓈒𓐍 𓂃◌𓈒𓐍 𓂃◌𓈒𓐍 𓂃◌𓈒𓐍 𓂃◌𓈒𓐍 𓂃◌𓈒𓐍 ハイヤーセルフから自分への言葉のような詩になりました。自分が他の人に訴えたい事のようで、実は自分自身が必要な言葉なのかもしれないです。みなさんも、自分で自分にかける言葉は前向きなものでありま

          【日記】自分だけじゃないと感じたい

          マイナーだけど好きで 好きな理由も細かくて 安易に共感されたくない 良さが分かる人とだけ 分かり合いたい そんなものがある 分かり合えた時 もの凄く嬉しくて 自分は一人じゃなかったんだと思える 自分だけじゃなかったんだと ⚘⋰ ⋱⚘⋰ ⋱⚘⋰ ⋱⚘⋰ ⋱⚘⋰ ⋱⚘⋰ ⋱⚘ 「A♭ってギターに合うからいいよな。俺A♭がいちばん好きかもしれない。」 とギターの先生が 私の演奏するEdelweissを聴いて呟いた わざとらしい褒め言葉ではなく 音楽家として個人として感じ