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たまにっきR6.4.24

 となりで猫がわたしを見ている。黒猫だが、すでに10歳を迎えたおじさん猫なので少しずつ白い毛が増えてきた。大学生のころからファンだった旅する黒猫ノロくんを追っかけていた中ではじめて黒猫が年をとると白毛が増えることを知った。医療技術や飼育環境の質向上から飼い猫の寿命が延びているとはいえ、オス猫は泌尿器の病気にかかりやすいことから15歳を超えると長生きと言われている中、ノロくんは20歳まで可愛らしい姿を我々に見せてくれた。我が家の黒猫も見習ってほしい。あと10年は元気に生きてほしい。20年でも30年でもいい。

 3歳の娘が熱を出した。R5年度から保育園に本格的に入園してから、毎月のように熱を出す娘。そのたびに私や夫をうろたえさせ、夫のお母さんも巻き込み看病される下の娘。集団生活を送り始めるうえでの通過儀礼ともいえる。上の子の時もそうであったが、どうしても集団生活をはじめてから2年ほどは様々な感染症をもらってきては熱を出し、鼻水を出し、咳を出し、痰が出せずに嘔吐する。ぽよぽよのほっぺが食欲低下でしぼんでいく。かわいい声を聴く機会が少なくなり、声が出る時は「おかあさん、きもちわるいよぉ」とかわいそうな言葉ばかりがでてくる。変わってあげれるなら変わってあげたい。親として辛いものだが、現代医療と本人の回復力を信じて支えることしかできない。

 小学校の中学年になった上の娘はもうめったに熱を出さなくなった。年に1度あるかないかだ。本人は熱を出したことなど遠い昔なので、妹が熱を出しても「そっかー」「元気になるといいね」とどこか他人事。かわいそうだと思うより、どこか両親にチヤホヤされテレビでYouTubeを見る権利を独占する妹を妬ましくも見ているようにみえる。看病に大変そうな私たち親のことは気が向くと助けてくれるが、基本的には遠巻きに見ているか自分のペースを崩さずに生活している。
 下の子の病状が一番重い時には、もっと、なんか、さぁ。と一瞬頭をよぎったが、すぐにそのままでいいと思いなおした。その時私の頭に思い出されたのは「きょうだい児」というワードだ。医療的ケアが必要だったり、障害のある子のきょうだいにあたる子をさす言葉だ。ケアが必要な子のきょうだいが気を遣いすぎたりすることで、後々に辛い気持ちをためこんだりすることが問題となっている。妹が毎月のように熱をだし、両親が月のうち5分の1ほどを看病に手を割いている状況は、きょうだい児と遠からずなのかもしれない。上の子も甘えてもらったり、リラックスできる環境にしてあげないといけないと反省した。

 ちなみに下の子は昨晩と今朝は熱があったものの、昼には解熱し元気に白黒はちわれ猫とおいかけっこをして遊んでいた。猫たちが娘たちのきょうだい猫として娘たちを癒してくれているのにとても助けられていると感じる。