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自由って何?

『普通の大人になり、普通の生活をしなさい』

ーーー"優秀じゃなくていいけど、いい会社に入って、素敵な人と出会って結婚して家庭を育みなさい".

物心がついた頃から
母にそう言われ、生きてきました。

23歳の今。私は大学を休学し、どちらかというと、「普通」の道を大きくかけ離れたところにいます。


どんな教育をしたら、貴方のような子になるの?とよく聞かれますが、良くも悪くもそんな教育された記憶がない(あるいは従ってない)のが正解なのかもしれません。

4歳?5.6歳?ぐらいの時。
1日に200枚〜400枚絵を描いていました。ただ絵を描いていたのではなく、私の中では物語を描いていました。

どの作品も、道が一つにつながっています。次のページへ伸びる一本の直線(道)の上で物語は進み、繰り広げられていきます。毎日楽しくて楽しくて、ひたすら描いていました。物語の主人公は大体女の子で、当時自分の中で大流行していたプリキュアのように、何かを倒したり誰かを助けるような話が多かったです。白い紙の上は、面積以外の何かが、無限に広がっていました。

ところで先程、
"親からはそんな教育された記憶がない"と書きましたが、唯一、父が私に学ばせたものがあります。英語・ピアノ・書道です。大きくなってからだと取り返しがつかないから、と。

思い返せば、この3つは私に「表現の自由」を与えてくれました。異文化の人と関われる、音楽を理解して楽しめる・操れる、自分の書きたい形で字が書ける。

人間を楽しむツールを幼い頃に与えてくれた、父に感謝しかありません。


幼い頃から母は私に言いました。

ーーー芸大に行ったら、いいところに就職できないから、普通の大学へ行きなさい。絵や音楽で生きていける人は、選ばれたほんのわずかな人だけだから。

私は、自分の意志・表現を、親の作る「箱」のなかで持て余していました。
小学校の時に5年連続で自由研究が選ばれ受賞したり、小学校・中学校合わせて9年間、美術作品が区展に選ばれ出品をしました。新国立美術館にも高さ1.5m絵が飾られたこともあります。

過去の栄光に浸りたいわけではありません。

そういった表彰があった一方で、私は知らず知らずのうちに兵隊になっていました。

・学校へいきなさい
・勉強をしなさい、テストでいい点を取りなさい
・部活に入りなさい
・先輩の言うことを聞きなさい

中学、高校に入ると兵隊のような日々の"生き方"を学びました。

私が中学や高校の時に、遅刻の回数が3桁を超えたのは、それをやる意味がわからなかったからに過ぎません。(誰にも迷惑をかけないし、って本気で思ってました)
次第に反発も面倒になり、従うようになりましたが。


そんなある日、高校の時に機会があり、社会とつながりました。
社会、、というより現実・リアルの面白さを感じました。自分の中で何かが芽吹き、自由の余地を取り戻した感覚がありました。

「部活」と「受験」という兵隊期間を終えたら、社会のいろんなところに飛び込もうと決めました。


ーーー母は言いました。
とにかく大学に入れて良かった。ひとまず将来も安心ね。



自由とはなに?よくわからない。
普通とはなに?母の言う「普通」って幸せ?

私は多分、一生私の自由を探している。

いや、一生私の自由を探して暮らしたい。
仲間ができても、将来パートナーができたり、子供ができたとしても、共に。(?)


"恵まれている"
この言葉には、金銭的なもの以外にもあらゆることに言えるのだと思います。

(もちろん、世界という規模で見た時に、日本という国は圧倒的に金銭に恵まれていると思いますがそれは大前提として)

自由とは
「知識があること」
「思考の余地があること」
「表現することができること」
「期待をされないこと」
「選択ができること」
「自由にならない選択もできること」
「地面を足で蹴れること」
「呼吸ができること」

きっと他にも、いろんな自由がある。
人の数だけ自由もある。

ところで、いま日本は、自宅でも小学校の授業が受けれる仕組みもあるそうです。

自由とは、ほんのちょっと顔を上げてみると、
実はそこに、目の前に、あるのだと思います。

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