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逆にカラオケの店員側がドリンク持っていく時に考えている事とは

カラオケあるあるなどで聞いたことがあるでしょう、「店員がドリンク持ってくると気まずくて歌止めちゃう」ってやつ。
かくいう僕も途中で店員に入ってこられると歌うのを止めてしまいます。なにぶん恥ずかしいものでね。しかも大体一人カラオケだからその恥ずかしさもひとしおってものでね。
だけどこのあるあるに対して反論してくる人もいます。「店員は気にしてねーって!」「あっちは毎日ドリンク持って行ってんだからさ!」
確かに一理あります。店員側は毎日毎日同じような客に同じようなドリンクを運びに行っているのですから、最早このような作業に慣れ、ロボットのようにこなしているのかもしれません。
逆に上のような反論に安心感を覚えた人だっているでしょう。「そうか、そうだよね、あっち側も仕事でやっているんだ。気にしてるわけないよね。」と。
しかし、安心してもらったところお伝えしにくいのですが、、

残念ながら、、、

店員側も全然気にしてまーーーーーす!!!!

いやもしかしたら僕だけなのかもしれないけどさ。
全然歌ってる曲とか聴いちゃってるし、「こいつ下手だな〜」「上手っ、歌手やん」とか思っちゃってますよ。本当に申し訳ない。でもそんな偉っそ〜な店員でも窮地に立たされることはあるのです。


僕は大学生のとき漫画喫茶でアルバイトをしていました。そこにはカラオケルームもついていて、食べ物やアルコールのみではありますが、客が歌っている部屋に突撃しないといけない時があったのです。
流れとしてはこうです。まず電話で飲食の注文が入ります。ここで店員側は注文主の話し方や、向こう側から聞こえてくる雰囲気でどんな客が部屋で待ち構えているかを察します。パリピだったら最悪です。一瞬でもあの狭い空間でパリピと一緒になることを想像すると目眩がしてきます。
準備が出来たらトレーとその上のハイボールを片手にドアをノック。
音が漏れ出すほどの部屋にノックなんて意味を成しません。ただ、これは僕が心を落ち着かせるためにしているルーティンのようなものです。案の定返事はなく、、、ドアを推して参る!

中は小さいクラブのようでした。WANIMAが大音量で流れ、パリピが椅子の上で小躍りをしています。想定していた中で最悪なパターンです。この狭い空間のに秩序の二文字は存在していません。
「失礼しまっす、、、ハイボールです。。」
ほら、萎縮してしまって小さい声で何やらごにょごにょ言っている店員が誕生してしまったではないか。一般的なあるあるに比べ、力関係がまるっきりひっくり返っています。
緊張で裏返りそうになる心と手の震えを抑え、グラスをテーブルに移します。テーブルの上もコップに付いた水滴と、乱雑に置かれたフードメニューでぐちゃぐちゃです。落ち着く要素が何もない空間で、丸腰の店員が一人。取って食われるのではないかと恐れていましたが、パリピは全く意に介していません。そうか、これが強者の余裕か、、、
ドアを閉じながら、上がってしまった心拍数を落とそうとする気弱なウサギの姿がそこにはありました。

以上が気弱店員がカラオケでドリンクを運ぶ時に思っていることです。恐らくパリピの店員はこんな事考えてもいないでしょう。
つまり何が言いたいかといいますと、パリピにはあるあるも何も通じないということです。今日もパリピを中心に世界は廻っています。心を卍にすればカラオケの店員なんて怖くないよ。ダル絡みしちゃえ。
いや、やっぱ嫌だな、曲止めてくれる方がこっちも気が楽だわ。

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