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真の勇者はきっと、今を生きる臆病者

まさかの不安の中幕を開けた2024。

被災されたみなさまに、心からお見舞い申し上げます。



通りすがりに、こんなポストを目にしました。

心の深いところにズーンと響くとともに思い出したのは、大晦日に出合ったさとゆみさんのコラム。

24時間で消えてしまうコラムだから、あの時の文章を今ここで見てもらうことはできないのだけれど、2日前に書かれていたのは「マルコフ過程」のお話。



知らない人の方がきっと圧倒的に多いマルコフ過程ってこういうこと。

未来が現在だけから決まり,記憶をもたない過程をいう.ある時刻にある偶然事象が起きる確率は,その一つ前の時刻にどの事象が起きたかのみに依存し,それ以前の事柄にはまったく依存しない過程である.

コトバンクより

マルコフ過程の前には、「昨日今日と2日連続雨だったから、明日はそろそそ晴れるだろう(あるいは、これだけ雨が続いているなら明日も雨だろう)」という考え方は成り立たない。
明日の天気は、今日の天気がどうだったかのみによって決まる、という考え方。

この理論の前では、一昨日も昨日も生き延びてきたから、明日も自らが生きていける、という言い分は成り立たない。

先ほどタイムラインに流れてきたとあるポストで、「どれだけ家族に呼びかけても『現地であるここにいる自分たちの方がよっぽど今の状況がわかってるんだから』と聞く耳を持ってもらえなかったから、あきらめて一人で逃げ出した」というものを見た。

――「自分は、明日も生きていたい」
果たして今、自分がそう思うかどうか。
それだけで今の行動を決めていいはずなのに。
むしろ、そうすべきなのに。

過去の経験を捨てられる人は強い。
そして、自分を何より大切にできる人も。

大切に思う人の呼びかけよりも過去を信じた、先ほどの方のご家族はどうなったのだろう。
私には知る由もないけれど、願わくば無事であってほしいと思う。

その上で、一人逃げた彼女が、笑われていませんように。
臆病に思えた人の背中こそ、最も勇敢であると、みんなが気づきますように。

そして、今夜は安心して眠れる夜でありますように。

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